機長2人が飲酒問題を起こし、乗務便の出発が3時間以上遅れた日本航空(JAL/JL、9201)は、乗務時のステイ(宿泊)先での飲酒を12月11日から禁止した。
ステイ先の禁酒対象はパイロットのみで、期間は当面の間としている。JALはパイロットのステイ先での飲酒を今年4月26日から禁じていたが、10月1日に解除したばかり。4月の禁酒措置は、深酔いした機長1人がステイ先の米ダラスで騒ぎ、乗務前にアルコールは未検出だったものの、機長の心身状態を確認する必要があると判断し、4月24日のダラス・フォートワース発羽田行きJL11便が欠航したことから実施した。
今回の飲酒問題は、現地時間12月1日の豪メルボルン発成田行きJL774便(ボーイング787-8型機、2クラス186席仕様、登録記号JA840J)で発生。乗務する機長2人と副操縦士1人の合わせてパイロット3人のうち、機長2人からアルコールが検出された。その後、メルボルンを出発前の検査でアルコール量が0.00㎎/lになったことを確認し、乗務させた。
JALは乗務前のアルコール検査で数値が0.00㎎/lであることを確認することに加え、飲酒量の上限を定めている。運航後の聞き取り調査で、2人が社内規定を超えるアルコール量を摂取していたことが判明した。
この影響で、乗客103人(幼児3人含む)と乗員11人(パイロット3人、客室乗務員8人)を乗せたJL774便は、メルボルンを定刻より3時間11分遅れの午前10時31分に出発し、成田には2時間42分遅れの午後5時57分に到着した。
JALは安全上のトラブルが相次いだため、今年5月に国土交通省から行政指導にあたる「厳重注意」を受けている。
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