エアバス, 機体, 需要, 需要予測 — 2024年11月19日 14:25 JST

エアバス、2043年までに新造機需要4.2万機 アジア太平洋が原動力に=20年予測

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 エアバスは、2024年から2043年までの20年間の民間航空機市場予測を発表した。旅客機と貨物機を合わせた機体数は4万2430機で、2023年に発表した20年予測から1580機増加する。地域別で旅客機の需要がもっともが見込まれるアジア太平洋地域は、全体の46%にあたる1万9500機と予測している。

—記事の概要—
全世界で新造機4万2430機
アジア太平洋は1万9500機

全世界で新造機4万2430機

2024年までに4万2430機の新造機需要を見込むエアバス=22年7月18日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 2023年に世界全体で運航する2万4260機のうち、2043年まで継続して運航する「既存機」は5800機。残り1万8460機は機材更新で、市場の成長により新たに必要となる2万3970機と合わせ、20年間で4万2430機を新たに納入すると予測する。

 新造機4万2430機のうち、最も多い単通路(シングルアイル)機は3万3510機(80%)、双通路(ワイドボディー)機は8920機(20%)と予測している。双通路機のうち旅客機は7980機、貨物機は940機。単通路機はすべて旅客機となる。

 エアバスは、2027年までの航空輸送量が年8.4%ずつ増加しコロナ前を回復すると予測。その後、2027年から2043年までの年平均輸送量は旅客が3.6%、貨物が3.1%増加するとみている。市場別では、中国とインドを含むアジア太平洋地域全体の旅客輸送量が4.8%増となり、成長の原動力となると予測。航空業界の重心はアジアへのシフトが加速するとしている。

アジア太平洋は1万9500機

 日本を含むアジア太平洋地域では、1万9500機のうち単通路機が1万5990機、双通路機が3510機。貨物機は250機の新造機が必要と予測する。

 単通路機1万5990機のうち中国が7950機、中国を除く地域全体では8040機。双通路機は3510機のうち中国が1570機(旅客1380機、貨物190機)、中国以外では1940機(旅客1890機、貨物60機)となる。

 双通路機はアジア太平洋地域からの受注が増えており、A330neoはキャセイパシフィック航空(CPA/CX)やスターラックス航空(星宇航空、SJX/JX)から、A350は日本航空(JAL/JL、9201)のほかスターラックス航空、エバー航空(EVA/BR)、大韓航空(KAL/KE)から受注している。また次世代大型貨物機のA350Fは、スターラックス航空とキャセイグループが発注している。

関連リンク
Airbus

ボーイング、2043年までに新造機需要4.4万機 長期予測トレンドに回復(24年7月20日)
JAL、エアバス機31機正式発注 A350-900追加と初導入A321neo(24年7月23日)
キャセイ、A330neoを30機発注 28年からA330-300更新(24年8月7日)
大韓航空、A350確定発注 2機種33機(24年4月2日)
台湾スターラックス航空、A350F貨物機5機発注 A330neoも3機追加(24年2月21日)
エバー航空、A350-1000 18機とA321neo 15機発注(24年1月9日)
キャセイ、A350F貨物機を6機発注 747F置き換え(23年12月8日)

  • 共有する:
  • Facebook
  • Twitter
  • Print This Post