企業, 官公庁, 空港 — 2024年10月23日 16:55 JST

退職予定の自衛官、成田でグラハン体験 スキル転用で人手不足に一役

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 成田空港でグランドハンドリング(グラハン、地上支援)事業を展開するJBS(東京・千代田区)は10月23日、退職を控えた自衛官を対象としたグラハン業務のインターンを実施したと発表した。自衛隊は精強さを保つため「若年定年制」を採用しており、早い場合は55歳で定年を迎える。JBSによると、自衛官は部隊で大型特殊車両を扱っていることから、グラハン業務へのスキル転用が容易だという。

JBSのグラハン体験インターンでGSEを体験する退職予定の自衛官(同社提供)

 成田空港で実施したインターンでは、空港に隣接する航空科学博物館の敷地内にある教育施設「空飛ぶ学び舎ラボ」での座学後、空港の制限エリアへ移動。空港内で使う特殊車両「GSE(航空機地上支援車両)」など、グラハン業務を体験してもらった。

 JBSは、空飛ぶ学び舎ラボのスタッフを中心に発足。コロナ禍で離職したグラハン経験者を集め、今年3月15日に成田でのグラハン事業へ新規参入した。6月からは、離職したグラハン経験者へのリスキリング(再訓練)プログラムを始め、即戦力としての復職を支援している。

 グラハンは成田のほか、全国的に人手不足が深刻化していることから、人員確保を急ぎたい考え。

JBSのグラハン体験インターンで座学講習を受ける退職予定の自衛官(同社提供)

JBSのグラハン体験インターンでGSEを体験する退職予定の自衛官(同社提供)

退職予定の自衛官が参加したJBSのグラハン体験インターン(同社提供)

退職予定の自衛官が参加したJBSのグラハン体験インターン(同社提供)

退職予定の自衛官が参加したJBSのグラハン体験インターン(同社提供)

JBSのグラハン体験インターンで成田空港を見学する退職予定の自衛官(同社提供)

JBSのグラハン体験インターンに参加した退職予定の自衛官(同社提供)

関連リンク
JBS
空飛ぶ学び舎ラボ
成田国際空港

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