全日本空輸(ANA)が1月12日に実施した、ボーイング747-400D型機の伊丹空港への1日限りの里帰り。8年ぶりのジャンボの勇姿をひと目見ようと、空港に隣接する千里川土手や公園には多くの人が集まった。朝7時22分に着陸した登録番号JA8961は、その日の夜7時3分には羽田へ向けて離陸。エンジン3基以上のジェット機による商業運航が禁止されているため、フェリーフライト(回送)となった。

展望デッキに集まった人に手を振るANA社員ら=1月12日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
伊丹空港の展望デッキには多くのファンが詰めかけ、寒さが増した夜もフェリーフライトの離陸を目に焼き付けようとする人であふれていた。747が離陸する際、ターミナルの第2フィンガーでは100人近いANAグループ社員が横断幕を手に見送った後、展望デッキ側に振り返り、集まった人たちに「ありがとうございました」と一礼した。展望デッキからは、ペンライトを振り返す人や拍手をする人の姿が見られた。
ANAの747-400Dは残り2機。いずれも3月での退役が決定しているため、伊丹で見られるANAの747は、このフェリーフライトが最後。かつては羽田-伊丹線の主力だったジャンボの歴史に幕を閉じた。

伊丹を出発するANAの747-400D=1月12日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

伊丹を出発するANAの747-400D=1月12日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire