全日本空輸(ANA/NH)は10月1日、2025年度に入社する新入社員の内定式を東京ビッグサイトで開いた。1日は企業の採用内定解禁日で、内定者は昨年から74人増えて676人となった。
内定者の職種は、旧総合職の「グローバルスタッフ職」と自社養成パイロット訓練生の「運航乗務職」、客室乗務員の「客室乗務職」、障がい者採用の「エキスパートスタッフ職」で客室乗務員がもっとも多く、内定者の約65%にあたる440人となった。内定者たちは会場で配られた色紙に、入社にあたっての意気込みをしたためていた。
ANAの井上慎一社長は「海外の航空会社に憧れるのはやめて、世界で勝ちにいく気持ちでいる。働いて幸せだと思えるANAを一緒に作り上げていこう。どうせやるなら明るく楽しく、が合い言葉だ」と内定者を激励した。
運航乗務職の三上舞夏さん(22)は、父親が航空機関士だったことがきっかけで、パイロットを目指したという。「安全や快適を追求して、パイロットとして努力していきたいです」と抱負を述べた。
客室乗務職の清心美里さん(21)は「想像力が豊かで、さまざまな方の思いに気づき、行動できる客室乗務員になりたいです」、グローバルスタッフ職の桑野和磨さん(21)は「世界一を目指すANAで唯一無二の価値を提供したいです」と話した。
社員アスリートとしてANAに入社する男子陸上400mの眞々田洸大さん(22)は「社員アスリートとして所属させていただくので、夢の架け橋を登っていきたいです」と話した。ANAをはじめとするANAグループでは、公益財団法人日本オリンピック委員会(JOC)が実施しているアスリート就職支援活動「アスナビ」に賛同し、2014年からこれまでに眞々田さんを含め36人を採用しており、現在は18人が現役選手として競技を続けているという。
内定式後、井上社長は世界一を目指すANAが新入社員へ期待することとして、「外国の人たちとの交渉力だ。彼らは(英語の)文法がどうとか気にせず、ガンガン主張し合う。そういう場に割り込んでいけるコミュニケーション能力を持って、渡り合って欲しい。彼らは勉強しているので自己研さんを積み、外国も含めた人的なネットワークを持ちながら、コミュニケーション能力を磨いて、海外の人たちと渡り合える社員になって欲しい」と期待を寄せた。
ANA
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