空港 — 2024年9月3日 18:15 JST

成田空港、私大就職担当者と情報交換 航空業界への就業意識向上へ

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 成田空港を運営する成田国際空港会社(NAA)は9月3日、千葉県内の大学を対象とした新卒採用の情報交換会を開催すると発表した。県内の大学27校の就職担当部署で構成する「千葉県大学就職指導会」との共催で、昨年に続き開催する。今年は空港関連企業34社と私立大学16校が参加し、意見交換する。

千葉県内の私大16校を対象とした新卒の情報交換会を開催する成田空港=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 6日に開催する情報交換会は第1ターミナルを会場とし、午後1時30分から午後5時まで開催する。大学と企業が空港関連企業への就職促進で協力し、意見交換を進めていく。情報交換会には学生にキャリア指導する大学の就職担当者が参加し、航空・空港業界への理解を深めてもらうことで、学生の業界への就業意識の向上を狙う。

 新型コロナにより低迷していた航空需要は回復が急加速する一方、航空・空港関連業種は人手不足が課題となっている。大学生にとって、パイロットや客室乗務員、地上係員などの職種は認知しやすいものの、航空機運航のグランドハンドリング(地上支援、グラハン)や貨物サービス、保安検査などの空港業務などは、職業理解を深める機会が少ないのが現状だ。

 県大学就職指導会は今回の情報交換会を通じ、県内の大学生が県の成長産業である航空・空港業界への理解を深め、理解不足により就職に結びつかない事態を避けたい考え。

関連リンク
成田国際空港

深刻化する航空・空港業界の人手不足
空港グラハン協会、初の学生向け職場見学会 人手不足解消へ、産学連携深化(24年5月9日)
全国のグラハン50社、系列の垣根越え「空港グランドハンドリング協会」設立(23年8月25日)
航空連合、空の仕事の魅力発信サイト「だから、この仕事が好き」(23年8月25日)
国交省、グラハン・保安検査の契約適正化提言 人手不足解消へ中間とりまとめ(23年8月14日)
保安検査、空港管理者に主体移行へ 利便と厳格、両立狙う=25年度以降(23年6月26日)

機能強化で人材確保急務
成田空港、集約新ターミナル「ロングピア型」に 2タミ南側、新駅開業で現駅閉鎖(24年7月3日)
成田空港、グラハン会社初誘致 経験者で新会社、人手不足に対応(24年3月19日)
成田空港、高校教員向け視察会 業界の人材育成・確保急務(23年7月20日)
成田空港新ターミナル、2タミ南側が候補地 段階的に集約、C滑走路新設後(23年3月30日)

ANA/JALはグラハン資格相互承認
ANAとJAL、グラハン7資格を相互承認 地方10空港でマーシャリングや牽引など(24年5月14日)
ANAとJAL、グラハン資格を相互承認 地方10空港で7資格(24年4月2日)
ANAとJAL、グラハン業務資格を相互承認へ 地方10空港、垣根越え協力深化(23年11月24日)