エアライン, 空港, 解説・コラム — 2024年8月20日 22:14 JST

トキエア、補助金不適切受給疑い報道を否定

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 新潟空港を拠点とするトキエア(TOK/BV)の運営を支援する関連会社TOKI Aviation Capital(トキ・アビエーション・キャピタル、トキAC)が、佐渡市の雇用機会拡充事業補助金を不適切に受給していた疑いがあると、朝日新聞が8月20日に報じたことについて、トキエアは同日、法令に基づいて対応していると反論した。

関連会社による補助金の不適切受給の疑いを報じられたトキエア=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 報道によると、トキACが佐渡島の雇用を増やしたとする書類を提出していたものの、従業員の居住実態がなかった可能性があるとして、内閣府が補助金約800万円の全額返済を命じることも視野に調査を進めているという。

 トキエアは、「トキACは佐渡市より当該補助金のご紹介をいただき、法令に基づき対応してきております。また、今後も関係各所の指示に従い、各種必要な対応を行ってまいります」とコメントしている。

 トキエアは当初2022年に就航する計画だったが、規程類の見直しなどで延期が繰り返され、約2年遅れで今年1月31日に1路線目の新潟-札幌(丘珠)線を開設。2路線目の新潟-仙台線は4月26日に就航した。

 機材は仏ATR製ATR72-600型機(1クラス72席)が2機で、7月12日からは2路線とも1日1往復にデイリー化。9月にも3号機としてATR42-600(メーカー標準1クラス48席、予定登録記号JA03QQ)を導入する見通しで、中部空港(セントレア)への就航を計画しており、その後は神戸や佐渡への就航を目指すとしている。特に佐渡への就航は、新潟県をはじめ地元自治体も強く要望している。

 一方で、8月11日に予定していた中部空港での実機訓練を、前日10日に乗員繰りの影響を理由として急遽延期するなど、1月の就航前と同様に不安定な組織運営がみられる。実機訓練の実施日は、20日時点で公表されていない。

 黒字化については、トキエアの長谷川政樹社長が2023年11月の会見で、当初計画の2024年度から1年遅れの2025年度を見込んでいると説明。トキACの社長も、長谷川氏が兼務している。

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