エアライン — 2024年8月12日 14:34 JST

日航機事故39年 鳥取社長が御巣鷹山で献花

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 乗客乗員520人が亡くなった日本航空123便墜落事故から、8月12日で39年が経った。12日は、墜落現場となった群馬県多野郡上野村の御巣鷹山を多くの遺族や関係者らが早朝から訪れた。

御巣鷹山の「昇魂之碑」に献花するJALの鳥取社長=24年8月12日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 JALによると12日午後2時の時点で、昨年の同時刻よりも8家族37人少ない67家族228人の遺族が御巣鷹山を訪れた。これまでの過去最多は事故後30年の2015年で、午後4時の時点で106家族406人だった。

 4月に就任した鳥取三津子二社長は午前11時50分すぎ、山頂付近にある「昇魂之碑」を訪れ、御巣鷹山の2代目管理人、黒沢完一さんにあいさつして献花し、線香をたむけた。

御巣鷹山の「昇魂之碑」に深々と頭を下げるJALの鳥取社長(同社提供)

JALの鳥取社長=24年7月31日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 鳥取社長は、1985年4月に客室乗務員として東亜国内航空(TDA、のちにJAS、現JAL)に入社。成田第2客室乗員部部長や客室安全推進部部長、客室本部長を歴任し、2022年4月に常務執行役員 客室本部長、2023年4月から専務執行役員 カスタマー・エクスペリエンス本部長、同年6月からは代表権のある専務務執行役員 カスタマー・エクスペリエンス本部長、グループCCO(最高顧客責任者)を務めた。

 今年1月の就任会見では「御巣鷹山のJAL123便事故が起きた1985年に客室乗務員として乗務を始めた。当時を知る者として、安全運航の大切さを次の世代に伝えていく責任がある」とあいさつした。

 12日は午後0時10分ごろに赤坂祐二会長、安全推進本部長とご被災者相談室長を務める立花宗和常務も昇魂之碑に手を合わせた。

 午後6時からは、上野村にある慰霊の園で追悼慰霊式が開かれる。JALからは鳥取社長のほか、赤坂会長や青木紀将副社長らが参列する。

 1985年8月12日午後6時56分に墜落した羽田発伊丹行きJL123便(ボーイング747SR-100型機、登録記号JA8119)には、乗客509人と乗員15人の524人が乗っていた。

御巣鷹山の「昇魂之碑」に向かうJALの鳥取社長(左)=24年8月12日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

御巣鷹山の「昇魂之碑」を訪れるJALの鳥取社長=24年8月12日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

御巣鷹山管理人の黒沢さん(右)から線香を手渡されるJALの鳥取社長=24年8月12日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

御巣鷹山の「昇魂之碑」に線香を手向けるJALの鳥取社長=24年8月12日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

御巣鷹山の「昇魂之碑」を後にするJALの鳥取社長(左)=24年8月12日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

御巣鷹山の「昇魂之碑」に手を合わせるJALの赤坂会長=24年8月12日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

御巣鷹山の「昇魂之碑」に手を合わせるJALの立花常務=24年8月12日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

日航機事故から39年が経った御巣鷹山の「昇魂之碑」=24年8月12日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

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