エアライン, 官公庁, 機体 — 2024年7月30日 10:15 JST

FDA、退役4号機パーツ寄贈 頭部・翼端を長野県へ

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 フジドリームエアラインズ(FDA/JH)は7月29日、退役した緑色の4号機(エンブラエル170〈E170〉型機、旧登録記号JA04FJ)の機体パーツを長野県へ寄贈すると発表した。同機は過去に長野・松本市の観光大使に任命された経緯があることから、寄贈が決まった。

長野県へ寄贈する退役したFDAの緑色4号機の頭部パーツ=24年3月9日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 寄贈するのは機体前部の頭部パーツと、翼端のウイングレット。県はFDAが就航する松本空港を管理しており、県では同パーツを展示用として活用するという。

 4号機にあたるE170(1クラス76席)は2006年に製造。FDAは2010年に、米リパブリック航空(現リパブリック・エアウェイズ、RPA/YX)から中古機として購入した。2010年1月に経営破綻した日本航空(JAL/JL、9201)が松本空港から撤退し、FDAが松本路線を引き継ぐことになったことから、急きょ調達したのが4号機だった。

 同社で運航を開始した2010年10月17日から、最終日の今年3月9日までの13年4カ月で、飛行時間3万848時間、飛行回数は2万7557フライトサイクルとなった。4号機の機齢は約18年で、通常であれば最初に導入した機体から順次退役となるが、2009年2月受領の初号機(E170、JA01FJ)よりも古い4号機がFDA初の退役機となった(関連記事)。

 運航を終えた4号機は拠点の県営名古屋空港(小牧)にとどまり、部品取りや、別の製品へのアップサイクル(作り替え)などに活用。慣れ親しんだ小牧で余生を過ごしている。国土交通省航空局(JCAB)の航空機登録によると、5月1日に機体解体のため、同月7日付で登録を抹消した(関連記事)。

長野県へ寄贈する退役したFDAの緑色4号機のウイングレット=24年3月9日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

運航を終え小牧で余生を迎えるたFDA初の退役機となった4号機=24年3月9日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

関連リンク
ありがとう4号機(FDA)
フジドリームエアラインズ
信州まつもと空港
松本空港課(長野県)

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