中部空港(セントレア)を運営する中部国際空港会社(CJIAC)は7月18日、高位置対応進展型放水銃(HRET)を備えた新型の化学消防車を導入し、8月から運用すると発表した。機体にノズルを貫通させて放水するタイプの消防車で、効率的な消火活動が可能となる。中部空港にHRET車を導入するのは初めて。
HRET車は、大量の水を放射できる放水銃(メインタレット)を装備。大量の水と泡消火薬剤、粉末消火薬剤を積載し、航空機火災に対応する。メインタレットを高所・低所に位置させることができるほか、先端に装備する穿孔ノズルを機体に貫通させ、内部への直接放水ができる。このほか、車体から伸びる「ブーム」を使用することで接近消火が可能で、後方や見えづらい場所、エンジンなどを直接消火する「ピンポイント消火」にも対応する。
導入するのは、ドイツ・マギルス社製のHRET車で、水を1万2500リットル、薬液を800リットル、粉末の消火薬剤を300キロ搭載し、ノズルからは毎分1000リットル放射できる。CJIACによると、マギルス社のHRET車は国内初導入だという。今後は2台目のHRET車も導入し、年度内の運用開始を計画する。
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中部国際空港 セントレア
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