日本貨物航空(NCA/KZ)のボーイング747-8F貨物機が6月、那覇空港を拠点とする整備会社MRO Japan(MROジャパン)の格納庫に姿を見せた。両社は今年1月に整備基本契約を結んでおり、那覇で実施する初の機体整備となった。
今回那覇で整備したのは、NCAの747-8F初号機(登録記号JA13KZ)。6月20日夜に成田から那覇へフェリー(回航)された。NCAによると、今回の整備はデータ転送機能に関する改修と、ギア関連の定期整備が主な内容だったという。
整備作業後は、23日に那覇から香港へフェリーフライトのKZ613便で向かい、同日の定期便である香港を定刻ベースで現地時間午後3時30分に出発するKZ206便で成田空港へ戻った。
ジャンボの愛称で親しまれる747は、日本航空(JAL/JL、9201)が経営破綻後の2011年に全機退役させ、全日本空輸(ANA/NH)は国内線用の747-400Dが2014年3月31日の那覇発羽田行きNH126便(JA8961)をもって退役。これにより、国内の航空会社が運航する旅客型は姿を消し、現在はNCAが運航する貨物型の747-8Fのみ。今回は那覇に日系の747が姿を見せる珍しい機会となった。
NCAによると、現時点で那覇空港での確定した整備作業はないものの、成田での整備作業などMROジャパンへの委託は続くという。
NCA
・ANA、NCA子会社化25年3月に 延期4度目、日中当局審査で(24年6月10日)
・NCAとGE、747-8Fのエンジン整備契約更新 6年延長(22年12月2日)
・NCAの747-8F、残り2機もキャンセル 8機で完納(17年3月30日)
・日本貨物航空の747-8F、成田到着 5日遅れで(12年8月2日)
・国交省、ボーイングに747-8Fの型式証明交付(12年6月29日)
ANAの747-400D最終便
・ANAの747ジャンボ、虹をくぐりラストフライト終える(14年4月1日)
・ANA、747「ジャンボ」那覇行きラストフライト(14年3月31日)
最後の747はアトラスエアーの747-8F
・ラスト747納入、記念品は最終号機の切り粉封入メダル 特集・空の女王の半世紀(23年2月4日)
・最後のジャンボ、シアトル離陸し”747″描く 放水アーチで門出祝う(23年2月2日)
・【現地取材】最後のジャンボ納入 56年の歴史に幕 最終号機は747-8F貨物機(23年2月1日)
MRO Japan
・ANAグループ新整備拠点、塗装も対応 特集・MROジャパン那覇格納庫(19年3月24日)
・元ゆめジェットでフィットチェック 写真特集・MROジャパン那覇格納庫(18年12月6日)