全日本空輸(ANA/NH)と、中部空港(セントレア)を運営する中部国際空港会社(CJIAC)の2社は7月9日、使用済みの航空貨物用フィルムをプラスチック製品に再生して使用する「空港内資源循循環型スキーム」を共同で構築したと発表した。空港内で使うゴミ袋に再生することで、年間で約20トンのプラごみ廃棄削減につなげる。
航空貨物用フィルムは輸送時の型崩れ・荷崩れ防止に使う。フィルムは付着物の除去後に回収され、粒状の「ペレット」に再生。ペレットと新材を混合しポリ袋を成形後、ターミナル内のゴミ箱へ設置し、空港に戻る。
同スキームは、愛知県が立ち上げた廃プラのリサイクル拡大を目指すプロジェクト「あいちサーキュラーエコノミー推進プロジェクトチーム」のメンバー各社との協業で、フィルムの回収・運搬は大和エネルフ(春日井市)、ペレットへの原料化は三陽化学(蒲郡市)、ポリ袋成形は愛知プラスチックス工業(蒲郡市)が、それぞれ担う。
ANAとCJIACによると、今回のスキームは航空会社と空港会社、自治体が一体となり、資源の回収から再利用へ繋げる初めての取り組みだという。今後は、空港内の環境保全活動を進める「セントレアエコエアポート推進協議会」で他事業者への展開も計画する。
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