全日本空輸(ANA/NH)は6月19日、言葉の聞こえづらさを改善するスピーカー「ミライスピーカー」を、羽田や成田など国内の基幹8空港のカウンターに導入したと発表した。難聴や高齢者など、言葉が聞き取りにくい利用客の利便性向上を目指す。
羽田・成田のほか、新千歳、中部、伊丹、関西、福岡、那覇の各空港が対象で計10代を導入。赤ちゃん連れや障害を持つ乗客などが利用できる「スペシャルアシスタンス(SPECIAL ASSISTANCE)カウンター」で、6日から運用している。
現時点では国内線エリアのみに導入。今後は国際線エリアなどへの拡大展開を検討し、公平なサービスを目指す「ユニバーサルサービス」の充実を図っていく。
ミライスピーカーはサウンドファン(東京・東日本橋)が開発したスピーカーで、広い場所でも音を減衰させない仕組みを採用。物理的に音を大きくする一般的なスピーカーとは異なり、聞こえやすい音に変換するのが特徴で、大きい音を出さなくても遠くまで響き、言葉や音楽の明瞭度を向上させる。開発には蓄音機を参考にしたという。
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