エアバスは現地時間6月10日、大型輸送機A330-700L「ベルーガXL(BelugaXL)」の6号機(登録記号F-GXLO)が就航したと発表した。同型機最後の機体で、2020年1月の就航から4年5カ月で6機すべてが出そろった。

就航したエアバスのベルーガXL 6号機(写真は初飛行時、同社提供)
ベルーガはシロイルカを意味する愛称。ベルーガXLはA330-200F貨物機をベースに開発され、A300を基にした大型輸送機A300-600ST「ベルーガST」の後継機だ。コンポーネントや機器は既存のものを再利用するが、コックピットや貨物室などは新規に開発された。エンジンは、英ロールス・ロイス製トレント700を2基搭載し、2020年1月9日に就航した。
輸送力をベルーガSTよりも30%向上させ、A350の主翼を2つ同時に運べるようにした。機体断面は1メートル広くなり、ペイロードも12%増えている。ベルーガSTとベルーガXLともに、全機がエアバスの子会社「Airbus Transport International(ATI、エアバス・トランスポート・インターナショナル)」によって運航されている。
これまでの5機は胴体に描かれた「目」がぱっちりと開いていたが、“末っ子”の6号機はいたずらっぽく笑っているような表情が特徴だ。
6号機
・エアバス、ベルーガXL最終6号機が初飛行 笑う”シロイルカ”末っ子 [3](23年7月22日)
・エアバス、ベルーガXL最終6号機お披露目 いたずらっぽく笑う”シロイルカ” [4](23年6月29日)
ベルーガXL
・エアバス、ベルーガXLの5号機初飛行 大型輸送機”シロイルカ”更新進む [5](22年7月23日)
・エアバス、ベルーガXLの4号機就航 A350の主翼運ぶ [6](21年10月8日)
・エアバス、ベルーガXL就航 新大型輸送機、A350主翼2つ運ぶ [7](20年1月14日)
・ベルーガXL、初飛行成功 19年就航へ [8](18年7月20日)
・エアバス、「笑顔の」ベルーガXL 初号機ロールアウト [9](18年6月29日)
・デザインは「笑顔のシロイルカ」エアバスのベルーガXL、社員投票で決定 [10](17年4月27日)
・エアバス、ベルーガXLの最終組立開始 A350増産で大型輸送機 [11](16年12月10日)
・エアバス、ベルーガXLの製造開始 A350増産に対応 [12](15年12月22日)
・エアバス、ベルーガ新型機開発へ 既存機は25年までに退役 [13](14年11月18日)
2度目の神戸
・海上保安庁のH225スーパーピューマ、ベルーガで神戸に2機到着 [14](23年5月11日)
・エアバスの大型輸送機ベルーガ、神戸でヘリ降ろし”日帰り” [15](23年5月10日)
・シロイルカからピューマ現る エアバスのベルーガ、神戸へ海保大型ヘリ輸送 [16](23年5月10日)
・神戸にエアバス「ベルーガ」到着 シロイルカ2度目の大型ヘリ輸送 [17](23年5月10日)
神戸に初飛来
・22年ぶり飛来の大型輸送機「ベルーガ」神戸から離日 大型ヘリ運ぶ [18](21年12月25日)
・エアバスのシロイルカ、神戸まで大型ヘリ運ぶ 写真特集・ベルーガ22年ぶり来日 [19](21年12月30日)
ベルーガSTで特大貨物輸送
・エアバス、大型輸送機「ベルーガ」で特大貨物輸送 24年に新会社 [20](22年1月26日)