フィジー政府観光局は、観光産業のトレードショー「フィジー・ツーリズム・エクスチャンジ2024」を同国西部のナンディで開催した。毎年5月に開催される展示会で、今回は現地時間6日と7日の2日間の日程で各国の観光事業者など550人超が集まり、今年目標とする観光客100万人へ向け、観光資源の掘り下げや長期的なビジネスへの関係構築などで交流した。
同国のヴィリアメ・ガヴォカ首相代理兼観光・民間航空大臣は、フィジー経済の基盤は観光だとした上で「2023年からの4年間で40億フィジードル(約2800億円)以上の成長を見込む。現在は33億フィジードルを達成し、さらなる経済力には客室数増などの投資が必要で、観光資産の環境持続可能性を高めるためにインフラやサービスの強化が必要だ」と強調した。
フィジー政観のブレント・ヒルCEO(最高経営責任者)は、「2023年の訪問者数が92万9740人で、コロナ後に目覚ましい成長を遂げている」と説明。「今年はラグビーをはじめとしたスポーツが開催され、100万人に近い訪問者を迎える」との見通しを示した。国営のフィジー・エアウェイズ(FJI/FJ)は、就航都市が新規路線を含め24都市に拡大。宿泊施設は1万4000室を用意するなど、観光客の受け入れ態勢を整える。ホテルの稼働率は70-80%で、このうち高級リゾートでは80-90%の高い稼働率となっており、今後の誘客拡大へ向け5000室が必要であるとした。
フィジー・エアウェイズのアクイラ・バティウェティ チーフ・マーケティング兼セールスオフィサーによると、2023年は北米路線を強化したことで、利用客数が前年(22年)比57%増の210万人超となり、新記録を達成したという。同氏は「フィジーへの訪問客の70%を送客した。GDPの40-45%を占め、地元の観光業を支えている」と強調した。同社が拠点とするナンディ国際空港にあるプレミアムラウンジでは、ファインダイニング「シェフ’sテーブル」を間もなく始める予定で、地元の季節の食材を使ったコース料理を事前予約で提供するという。
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フィジー政府観光局
フィジー・エアウェイズ
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