エアバス, エアライン, 機体 — 2024年5月22日 11:20 JST

A321XLR、イベリア航空が世界初就航へ 米2路線に今夏投入

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 イベリア航空(IBE/IB)は、エアバスが開発中の小型機A321XLRを世界で初めて就航させると、現地時間5月20日に発表した。今夏の就航を計画しており、大西洋を横断する長距離路線に投入する。投入路線はワシントンDCとボストンの米国2路線を予定している。

イベリア航空のA321XLR(イメージ、同社提供)

 A321XLRは、単通路機A321neoの航続距離を延長した超長距離型で2019年6月にローンチ。XLR(Xtra Long Range)は「超長距離」を意味し、燃料タンクを増設することで単通路機では世界最長の航続距離4700海里(約8704キロ)を実現し、最大11時間飛行できる。

 最大離陸重量(MTOW)は101トン。メーカー標準座席数は2クラス180-220席、1クラスの場合は最大244席設定できる。座席当たりの燃費は、旧世代機と比べて30%改善される。イベリア航空は2クラス182席(ビジネス14席、エコノミー168席)を設定する。

 イベリア航空はA321XLRについて「A330やA350のような客室に通路が2本あるワイドボディ(広胴)機と同レベルのサービスを提供しながら、単通路機として長距離便を運航できる」と評価。初号機のほか数カ月以内に7機導入し、長距離路線網を拡大したい考え。

初飛行するエアバスA321XLR=22年6月15日 PHOTO: Sylvain Ramadier/Airbus

関連リンク
イベリア航空
A321XLR certification international flight test campaign(Airbus)
Airbus

A321XLR解説
世界最長航続距離のA321XLR、何がA321LRと違うのか?(22年11月12日)
A321LRとXLR、航続距離差はタンクにあった 特集・世界最長距離飛べる単通路機の秘密(22年6月28日)

開発進むA321XLR
A321XLR、7-9月期就航へ 11時間飛べる超長距離型(24年2月16日)
エアバス、A321XLR向け装備工場新設 ハンブルクに(23年8月31日)
エアバス、A321XLRにQRコード塗装 スマホで読み取り可(23年2月15日)
エアバスA321XLR、ビスケー湾に「XLR」 13時間超トゥールーズで試験飛行(22年12月16日)

ローンチから初飛行
エアバス、A321XLRが初飛行 世界最長距離飛べる単通路機、24年就航(22年6月16日)
A321XLR、2024年就航へ ハンブルクでロールアウト(22年5月7日)
A321XLR、前部胴体の組立開始 23年就航(21年7月12日)
エアバス、超長距離型「A321XLR」ローンチ 単通路で世界最長、23年納入へ(19年6月17日)

  • 共有する:
  • Facebook
  • Twitter
  • Print This Post