シンガポール航空(SIA/SQ)は現地時間5月22日、ロンドン(ヒースロー)発シンガポール行きSQ321便(ボーイング777-300ER型機、登録記号9V-SWM)が飛行中に激しい乱気流に遭い、バンコクのスワンナプーム国際空港へ緊急着陸したことから、救援便をシンガポールへ運航した。この事故で英国籍の男性(73)が心臓発作で亡くなり、乗客乗員85人が病院で治療を受けるなどバンコクにとどまっている。
20日にロンドンを出発したSQ321便には、乗客211人と乗員18人の計229人が搭乗。出発から約10時間後、ミャンマーのイラワジ流域上空の高度3万7000フィート(約1万1278メートル)で、突然激しい乱気流に遭遇した。
乗客の国籍は、豪州56人、英国47人、シンガポール41人、ニュージーランド23人、マレーシア16人、フィリピン5人、アイルランド4人、米国4人、インド3人、カナダ2人、インドネシア2人、ミャンマー2人、スペイン2人、ドイツ1人、アイスランド1人、イスラエル1人、韓国1人だった。
22日の救援便には乗客131人と乗員12人の計143人が搭乗。シンガポール時間22日午前5時5分(日本時間同日午前6時5分)にチャンギ国際空港へ到着し、ゴー・チュンポンCEO(最高経営責任者)らが出迎えた。バンコクには乗客79人と乗員6人がとどまっている。
チュンポンCEOは「シンガポール航空を代表し、お亡くなりになられたお客様のご家族と大切な方々に深く哀悼の意を表す。このフライトのすべてのお客様、乗務員のみなさまが心に傷を負われたことを深くお詫び申し上げる」と陳謝した。
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