米子空港沖で4月7日午後9時25分ごろ、全日本空輸(ANA/NH)の羽田発米子行きNH389便(ボーイング737-800型機、登録記号JA69AN、2クラス166席)が着陸のため進入態勢に入っていた際、機体が低高度になりGPWS(対地接近警報装置)が作動し、着陸をやり直した。国土交通省航空局(JCAB)は19日、航空法で定める「航空事故」につながりかねない「重大インシデント」に認定した。
NH389便は乗客132人(幼児なし)と乗員6人(パイロット2人、客室乗務員4人)を乗せ、羽田を午後8時9分(定刻同5分)に出発。米子には定刻より12分遅れの午後9時37分に到着した。グループで地方路線を担うANAウイングス(AKX/EH)の運航便だった。
ANAによると、1度目の着陸に向けた降下で、滑走路への進入角度が合わずに着陸をやり直した。その後、旋回しながら2度目の進入態勢に入った際、降下を早く開始したことで機体が低高度となり、GPWSが作動したことから、再度着陸をやり直して、米子空港へ午後9時34分に着陸した。
重大インシデントは、航空局が「航空事故」につながりかねないトラブルだと認定したもの。航空事故は、航空法第76条に定められている「航空機の墜落、衝突又は火災」「航空機による人の死傷又は物件の損壊」「航空機内にある者の死亡(自然死等を除く)又は行方不明」「航行中の航空機の損傷」を指し、骨折などのけが人が出た際も認定される。
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