ボーイングは、カナダ空軍向けとドイツ海軍向けのP-8A哨戒機「ポセイドン」を米海軍から17機受注した。米政府が窓口となる対外有償軍事援助(FMS: Foreign Military Sales)によるもので、カナダ向けが14機、ドイツ向けが3機となる。
カナダ政府は、現在保有するCP-140「オーロラ」の後継機として、P-8Aを2023年11月に選定。最初の機体は2026年に引き渡される見通し。NATO(北大西洋条約機構)加盟国では5番目の導入で、対潜水艦戦(ASW)と情報・監視・偵察(ISR)能力を強化する。
ドイツ連邦軍は、2021年9月にP-8Aを5機発注済みで、今回の3機は追加発注。現在運用しているロッキード・マーチンP-3C「オライオン」の後継機で、2025年に最初の機体が納入される見込み。
P-8は小型旅客機737-800をベースに開発された対潜水艦、対水上戦、情報収集、監視、偵察を担う多目的哨戒機で、2004年6月14日にローンチ。胴体は737-800、主翼は737-900を基に開発された。米国、豪州、インド、英国、ノルウェー、ニュージーランド、韓国、ドイツ、カナダの9カ国で、200機のP-8が就航または契約中となっている。
関連リンク
Royal Canadian Air Force
Bundesministerium der Verteidigung
Boeing
ボーイング・ジャパン
・カナダ、P-8A選定 最大16機導入へ(23年12月1日)
・ボーイング、独海軍向けP-8を5機受注 24年に初納入(21年9月29日)