エアバス, エアライン, 機体, 空港 — 2024年2月23日 19:36 JST

カンタス航空、A380をシドニー悪天候の救済便投入 メルボルンから3便分485人

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 カンタス航空(QFA/QF)は現地時間2月23日、シドニー地方に激しい暴風雨が予想されるため、総2階建ての超大型機エアバスA380型機による臨時便QF7168便(A380、登録記号VH-OQD)をメルボルンからシドニーまで運航した。運航を決定した時点で、定期便に投入している小型機ボーイング737-800型機のほぼ3便分に相当する乗客485人をA380に乗せることにしたという。

カンタス航空のA380(資料写真)=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 A380に搭乗する乗客は、23日午後4時以降の3つの便に搭乗予定だった。カンタスによると、豪州政府で航空管制業務を担うエアサービス・オーストラリアが、全航空会社のシドニー発着便を制限し、多数の欠航と遅延が発生しているという。

 QF7168便は、メルボルンを23日午後7時(日本時間同日午後5時)すぎに出発し、シドニーには午後8時30分(同午後6時30分)すぎに到着した。カンタスが発表した定刻はメルボルン午後5時発、シドニー午後6時40分着だったが、天候や航空路の状況などで出発時刻が変更になったとみられる。

 カンタスのA380は、新仕様機の座席数が4クラス485席(ファースト14席、ビジネス70席、プレミアムエコノミー60席、エコノミー341席)、改修前が4クラス484席(ファースト14席、ビジネス64席、プレミアムエコノミー35席、エコノミー371席)と、500席近い座席数を誇る。一方、シドニーメルボルン線の定期便に投入している737-800は2クラス174席(ビジネス12席、エコノミー162席)で、485人は3便合計の座席数522席の92.9%にあたる。

 今回投入するA380は、メルボルンで待機している予備機。通常はロンドンやロサンゼルスなどの国際線に投入している機材で、今回は豪州国内線の需要が高いことから投入を決めたという。

 カンタス航空はA380を最大12機、現在は10機保有。2032年度以降にA350-1000へ置き換えを計画している。

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