エアライン, ボーイング, 官公庁, 機体 — 2024年1月9日 22:22 JST

737MAXドアプラグ脱落、FAAが緊急耐空性改善命令 ユナイテッド機もボルト緩み

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 FAA(米国連邦航空局)は現地時間1月8日(日本時間9日)、アラスカ航空(ASA/AS)が運航するボーイング737 MAX 9(737-9、登録記号N704AL)のドアプラグが離陸直後に脱落した事故を受け、緊急耐空性改善命令(EAD:Emergency Airworthiness Directive)を承認した。

左後方のドアプラグが脱落したアラスカ航空の737 MAX 9の機内(NTSB提供)

 EADの対象は737 MAX 9。アラスカ航空では事故機以外にも一部の機体で問題が見つかったほか、ユナイテッド航空(UAL/UA)の同型機でもボルトの緩みが事故後の検査で発見された。事故機では、航空会社仕様により非常口ドアとして使用されるドアプラグが離陸時に脱落し、機内で急減圧が起きた。

 EADでは、ドアプラグ脱落により、乗客および乗員の負傷、ドアの機体への衝突、機体が制御不能につながる可能性を指摘。該当するすべての是正措置が実施されるまで、対象機は飛行禁止とした。

 事故は5日に米オレゴン州のポートランド国際空港で発生。アラスカ航空のオンタリオ行きAS1282便が離陸直後、後方左側の窓を含むドアプラグ脱落した。乗客171人と乗員6人の計177人はポートランドへ無事戻り、重症者はなかった。事故を調査しているNTSB(米国家運輸安全委員会)は会見で、乗客が客室乗務員の指示を守り、シートベルトを着用していたことが奏功したと指摘している。

 日本国内では、同型機を運航している航空会社はなく、737 MAXを今後導入する社でも737 MAX 9を発注したところはない。

 EAD発効を受け、ボーイングは「私たちは、すべてのボーイング機が設計仕様および最高の安全・品質基準を満たしていることを保証するため、全力を尽くしています。このような事態が発生し、お客様や乗客の皆様に多大なご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます」との声明を発表した。

離陸直後に脱落した737 MAX 9のドアプラグ部分(NTSB提供)

左後方のドアプラグが脱落したアラスカ航空の737 MAX 9(NTSB提供)

左後方のドアプラグが脱落したアラスカ航空の737 MAX 9(NTSB提供)

左後方のドアプラグが脱落したアラスカ航空の737 MAX 9(NTSB提供)

関連リンク
Federal Aviation Administration
National Transportation Safety Board
Boeing
ボーイング・ジャパン
Alaska Airlines

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