エアライン, ボーイング, 官公庁, 機体 — 2024年1月7日 13:38 JST

FAA、同一仕様737MAXの運航停止 アラスカ機事故でEAD発行へ

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 FAA(米国連邦航空局)は現地時間1月6日(日本時間7日)、米オレゴン州のポートランド国際空港で5日に発生したアラスカ航空(ASA/AS)のオンタリオ行きAS1282便(ボーイング737 MAX 9、登録記号N704AL)の後方左側の窓を含むパネルが離陸直後に脱落した事故を受け、同じ構造の737 MAX 9(737-9)の一時的な地上待機(運航停止)を命じたと発表した。航空会社の仕様により、非常口のドアとなる部位が脱落した。

ポートランドへ引き返したアラスカ航空AS1282便の脱落した左後方非常ドア(@avgeekjakeのXから)

 FAAによると、緊急耐空性改善命令(EAD:Emergency Airworthiness Directive)をまもなく発行する見通し。全世界で約171機に影響を与えるという。日本の航空会社は同型機を運航していない。

 航空会社はEADで指定された検査サイクルを満たさない機体について、今後の飛行前に検査することが義務付けられる。検査には1機あたり約4時間から8時間かかるという。

 当該機は2023年10月に引き渡されたばかりの新造機で、アラスカ航空は65機ある同型機の運航を一時停止した。AS1282便には乗客171人と乗員6人の計177人が搭乗。乗員が与圧の変化を確認し、ポートランドへ引き返した。NTSB(米国家運輸安全委員会)によると、重傷者は報告されていないという。

 アラスカ航空によると、737 MAX 9の運航停止による運航ダイヤの乱れは少なくとも今週半ばまで続くと予想されるという。

関連リンク
Federal Aviation Administration
Alaska Airlines
Boeing
ボーイング・ジャパン

アラスカ航空の737MAX、離陸直後に非常ドア脱落 AS1282便、ポートランド引返(24年1月6日)