日本航空(JAL、9201)は11月26日、国際線用ボーイング767-300ER型機に新シートを導入した「JALスカイスイート767(JAL SKY SUITE 767)」の改修初号機(登録番号JA617J)を報道関係者に公開した。12月1日から成田-バンクーバー線に投入する。
座席数はビジネス24席(現行30席)、エコノミー175席(207席)で計199席となり、改修前の237席から席数を38席(16%)抑えた。すでに欧米方面の長距離路線用に投入している777-300ERの新仕様機「JALスカイスイート777」(SS7)と同様、「1クラス上の最高品質」をテーマに掲げる。時刻表の表記は「SS6」。
ビジネスクラスのシート名は「スカイスイートII」で、全席通路アクセス可能なフルフラットシートを採用。シート配列は1-2-1で、ベッド長は最大約2メートル、ベッド幅は最大約52センチ、個人モニターは従来比1.5倍の15.4インチの大型タッチパネル式モニターを導入した。
サイドテーブルや専用収納スペースを設置し、専用収納スペースの扉は間仕切りとしても利用できるようにすることで、乗客個人の空間を確保できるようにした。シートメーカーはゾディアック・シート・UK(旧コンター)。
エコノミークラスは、スカイスイート777と同じ独ZIM社製「スカイワイダー」を採用。配列は2-3-2で、シートピッチは約84から86センチ(33から34インチ)、座席幅は約45センチ、個人用モニターは最前列を除き10.6インチで、最前列は8.9インチとなる。
現行機のシートピッチは約79センチ(31インチ)で、シートのスリム化と合わせて足元のスペースを最大約10センチ広げる。また、全席にパソコン用電源やUSBポートを備えた。
また、主翼の端には燃費を約5%改善する「ウイングレット」を装着した。大きさは高さ約3.4メートル、主翼延長幅3.3メートルで、米アビエーション・パートナーズ・ボーイング社製。JALによると、改修初号機はウイングレット装着後、しばらくフライトに投入してから新シート仕様へ改修したという。
スカイスイート767は、2014年1月には2路線目として成田-クアラルンプール線に投入。14年度は長距離東南アジア路線やホノルル線などで運航開始を予定している。これにより、欧米路線と長距離東南アジア路線のビジネスクラスのシートは、すべてフルフラットになる。
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