米空軍のAFSOC(空軍特殊作戦コマンド)は現地時間12月6日、鹿児島県屋久島沖に在日米軍横田基地所属の垂直離着陸輸送機CV-22「オスプレイ」が墜落した事故で、機体に不具合があった可能性があると発表した。同日から同型機の運用停止を指示した。AFSOCの決定を受け、海軍と海兵隊の航空機を統括するNAVAIR(海軍航空システムコマンド)も、7日にオスプレイの運用停止を指示したことから、海兵隊のMV-22を含む米軍のオスプレイ全機が飛行停止となった。
事故は11月29日に発生。AFSOCによると、予備調査の情報では事故の原因となった可能性のある機体の不具合が示されているものの、根本的な原因は現時点で不明だという。
AFSOC司令官のトニー・バウエルンファインド中将は「統合軍、自衛隊、海上保安庁、法執行機関、民間ボランティアの皆さまが、私たちの航空部隊の捜索・救助活動に精力的に協力してくださったことに心から感謝致します」とコメントした。
V-22はボーイングとヘリコプターメーカーのベル・テキストロンが共同開発し、1999年5月24日に納入開始。米空軍の特殊作戦部隊仕様となるCV-22は、2000年9月に最初の試験機2機が引き渡され、最初の運用機は2007年1月にAFSOCへ納入された。初期運用能力は2009年に獲得し、日本国内では横田基地に配備されている。
関連リンク
AFSOC
Yokota Air Base
Boeing
ボーイング・ジャパン
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