アラスカ航空グループとハワイアン・ホールディングスは現地時間12月3日(日本時間4日)、傘下のアラスカ航空(ASA/AS)とハワイアン航空(HAL/HA)が経営統合すると発表した。アラスカ航空がハワイアン航空の株式を1株当たり現金18ドルで買収する正式契約を締結し、純債務9億ドル(約1300億円)を含む19億ドルで買収する。統合後の航空連合は、アラスカが加盟するワンワールド・アライアンスを継続する。
アラスカ航空は西海岸のワシントン州シアトル、ハワイアン航空はハワイのホノルルが拠点。統合後はホノルルのダニエル・K・イノウエ国際空港(旧称ホノルル国際空港)を重要ハブ(拠点)とし、ハワイから米国本土へ向かう目的地を現在と比べて約3倍に拡大し、米国からアジア太平洋地域への新たな接続需要も開拓していく。
統合後の新会社はシアトルに本社を置き、アラスカ航空のベン・ミニクッチCEO(最高経営責任者)が率いる。
今後は必要な規制当局の承認や、2024年1-3月期(第1四半期)にハワイアン・ホールディングスの株主から承認を得て手続きを進める。アラスカ航空では、統合後2年以内に少なくとも同社の収益に2億3500万ドル(約344億円)のシナジー効果が期待できると見込んでいる。
前週末12月1日の終値は、アラスカ航空グループが39.73ドル、ハワイアン・ホールディングスが4.86ドルだった。
ワンワールドに加盟するアラスカ航空は米国第5位の航空会社で、日本航空(JAL/JL、9201)とコードシェア(共同運航)を実施。JALはハワイ最大の航空会社であるハワイアン航空とも、コードシェアやラウンジの相互利用などを実施している。
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【お詫び】
記事初出時、純債務9億ドルの円換算部分に誤りがありました。お詫びして訂正致します(23年12月5日 1:24 JST)