モトローラ・ソリューションズは、成田空港にPTT(ブロードバンド・プッシュ・トゥ・トーク)通信サービス「WAVE PTX」を納入した。空港内で従来から利用されている業務用無線システム「TETRA(TErrestrial TrunkedRAdio)」の通信ネットワーク範囲と容量を拡大した。
WAVE PTXは、TETRAを含むさまざまな無線機、LTE、5Gネットワークを活用でき、スマートフォンやタブレット、パソコンなど、あらゆるデバイス間で即時の双方向通信ができる。ネットワークやデバイスに対応する柔軟な通信が可能になり、消防や警備会社、協力会社など空港外の関係者と空港内の航空会社などが、同じネットワーク上で通信できるようになった。
TETRAは欧州統一規格の公共安全機関向けデジタル移動通信システムで、サミットやスポーツイベント、各国の軍や警察、消防、自治体と、さまざまな分野で導入されている。専用の基地局を設置するため、携帯電話網の輻輳(ふくそう)や障害の影響を受けない。
日本の空港では関空のほか羽田と成田、中部、那覇の5空港がMCA無線としてTETRAを導入。成田ではWAVE PTXの導入により、警備や手荷物の取り扱いなど空港内外をシームレスにつなげた通信環境が構築され、音声に加えて動画や画像を使ったコミュニケーションが可能になり、サービス向上に活用できる。
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モトローラ・ソリューションズ
TETRA
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