ヤマトホールディングス(9064)は11月20日、日本航空(JAL/JL、9201)と2024年4月11日から運航開始予定のエアバスA321ceo P2F貨物機を、同年夏をめどに羽田空港発着でも運航すると発表した。深夜早朝時間帯に札幌(新千歳)と北九州へ運航する。
4月11日の就航当初は、成田-札幌線を1日2往復4便(IJ403/406、IJ405/408)、成田-北九州線を1日3便(成田発IJ425、北九州発IJ422と426)、成田発那覇行きを1日1便(IJ451)、那覇発北九州行きを1日1便(IJ456)運航。夏ごろをめどに羽田発着便の運航を始める。
羽田-札幌線の運航スケジュールは、羽田発札幌(新千歳)行きIJ411便が午前4時15分に出発し、午前5時55分着。札幌発羽田行きIJ410便は午前1時20分に出発して午前3時に到着する。
北九州線は、羽田発北九州行きIJ431便が午前4時55分に出発し、午前6時40分着。北九州発羽田行きIJ430便は午前1時40分に出発して午前3時15分に到着する。
ヤマトのA321P2Fは、ヤマトHD傘下のヤマト運輸が配送拠点と空港間の陸上輸送や、空港の貨物上屋での積み付けを担当。JALが空港の貨物上屋内での貨物計量やランプハンドリング、機体の整備を担い、JALグループのLCCであるスプリング・ジャパン(旧春秋航空日本、SJO/IJ)が運航とオペレーションコントロール、ロードコントロールを担当する。
ヤマトHDは、旅客機を貨物機に改修するA321P2Fを3機導入。首都圏から北海道や九州、沖縄への長距離トラックによる宅急便輸送の一部を補完するもので、ヤマトが貨物機を導入するのは初めて。働き方改革関連法により2024年4月1日に施行される、自動車運転業務の時間外労働の上限規制(960時間)により、トラックを中心とした輸送力の減少懸念などから、トラックの陸送と貨物機の空輸を組み合わせた輸送ネットワークを構築する。
羽田路線の運航スケジュール
羽田→札幌
IJ411 羽田(04:15)→札幌(05:55)
札幌→羽田
IJ410 札幌(01:20)→羽田(03:00)
羽田→北九州
IJ431 羽田(04:55)→北九州(06:40)
北九州→羽田
IJ430 北九州(01:40)→羽田(03:15)
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