エアライン, ボーイング, 機体, 空港 — 2023年11月12日 19:00 JST

JALの777-200ERと-300ER、羽田2機種並びも最後　駐機場に鶴丸鏡映し

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　日本航空（JAL/JL、9201）のボーイング777-200ER型機が定期便最終日を迎えた11月12日、羽田空港に2機種の777が並んだ。長距離国際線機材の777-300ERが10月30日から国内線幹線への投入が始まったこともあり、隣り合うスポット（駐機場）に入る運用が実現した。

羽田空港の8番スポットへ到着したJALの777-200ER JA703J（手前）と7番スポットに駐機中の777-300ER JA732J＝23年11月12日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

—記事の概要—
・777-300ERも福岡投入
・雨上がりの羽田に並ぶ

777-300ERも福岡投入

　JALは777のうち、標準型の777-200、長胴型の777-300を国内線に投入後、国際線機材として777-200の航続距離延長型となる777-200ERと、777-300の航続距離を延ばした777-300ERの計4機種を導入。エンジンは777-200と-300がプラット＆ホイットニー製PW4000、777-200ERと-300ERはGE製GE90を採用している。

羽田空港の7番スポットに到着したJAL 777-300ER JA732Jによる福岡発JL308便（左）と8番スポットへ進入する777-200ER JA703Jによる札幌発JL506便＝23年11月12日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

　国内線機材の777-200と777-300は2021年3月31日付で全機が退役済み。12日時点では、国内線に転じた777-200ERが1機と、13機導入した長距離国際線機材777-300ERのみとなった。

　エアバスA350-1000型機への置き換えが始まる777-300ERは、10月30日から国内線幹線にも投入を開始。8席あるファーストクラスは、国内線でもファーストクラスとして販売し、フルフラットのビジネスクラスはクラスJ、プレミアムエコノミーとエコノミーを普通席として販売している。

雨上がりの羽田に並ぶ

　2002年8月1日に就航した777-200ERは、エンジンが3基ある「3発機」マクドネル・ダグラス（現ボーイング）MD-11型機の後継機として11機導入。東南アジアやハワイなど中距離国際線を中心に投入していたが、2021年に国際線の運航から離脱し、最後まで残った3号機（登録記号JA703J）を含む5機を国内線に転用した。

羽田空港の8番スポットへ到着したJALの777-200ER JA703J（手前）と7番スポットに駐機中の777-300ER JA732J＝23年11月12日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

　座席数は2クラス312席で、クラスJが26席、普通席が286席。2年間の限定運用だったことから、クラスJのシートは国際線時代にビジネスクラスだった「スカイスイートIII」をそのまま使用。国内線でフルフラットシートを体験できることから、人気の機材となった。

　一方、777-300ERは、ジャンボの愛称で親しまれた747-400の後継機として、2004年7月1日に就航。エンジンが2基の「双発機」が初めて欧米などへ向かう長距離国際線にも進出した。

　12日は、福岡発羽田行きJL308便として運航された777-300ERの2号機（JA732J、ワンワールド塗装機）が羽田空港の7番スポットへ午後0時5分に到着。その後、札幌（新千歳）発羽田行きJL506便に投入された777-200ERの3号機が8番スポットへ午後0時34分に入り、JALが運航する777最後の2機種並びが実現した。羽田空港周辺は朝方まで小雨がぱらついていたことから、スポットのアスファルトの一部が水鏡のようになり、駐機された2機の777が鏡映しになっていた。2機種並びは、30日にも実現している。

　3号機の定期便最終便は那覇発羽田行きJL916便で、定刻では午後8時15分に羽田へ到着する見通し。

＊写真は12枚（運航スケジュールは写真下に掲載）。