エアアジアX(XAX)は11月18日、国内3番目の就航地として名古屋(中部)-クアラルンプール線を開設すると発表した。2014年3月17日から週4往復で運航する。就航記念運賃はエコノミークラス6990円、プレミアムクラスが2万4900円で、搭乗期間は3月17日から8月5日まで。販売期間はあす19日から11月24日まで。
機材はエアバスA330-300型機で、座席数はプレミアム・フラットベッド12席とエコノミー365席の計377席。名古屋市内で会見したアズラン・オスマンラニCEO(最高経営責任者)は、名古屋就航の理由として「人口が多い大都市であり、日本の中心に位置している。東南アジアでは雪への関心が高く、雪の降る地域に近いのもポイントだ」と述べた。
中部空港のメリットとして、「鉄道や道路網などアクセスが良く、LCCの国内線との接続もある。産業の中心であり、旅客需要だけではなく貨物も期待できる」と語った。
中部空港会社が以前エアアジア・ジャパンの就航を想定して計画していたLCCターミナルについては「中部は国際線と国内線が同じターミナル内で乗り継げるのがメリット。他社がLCCターミナルに乗り入れず、我々だけで使用するのは避けたい」と話し、既存のターミナルを利用していく意向を示した。
中部線のロードファクター(座席利用率、L/F)は、「羽田-クアラルンプール線と関西-クアラルンプール線は80%以上」(オスマンラニCEO)と述べるにとどめた。また、観光需要に加えて、中部発のビジネス客を旅行代理店とともに獲得していくと語った。オンラインと旅行代理店の販売比率は、羽田線と関西線ではオンライン販売が9割を占めているという。
XAXは現在、羽田線をデイリー(週7往復)で運航しており、関西線は11月25日から週4往復をデイリーへ増便する。中部線のデイリー化については、今後1年後を目途に利用状況を見て判断する。福岡や札幌などとクアラルンプールを結ぶ路線は「オーストラリアは5都市へ就航しているが、5年掛けた」として、1年は間を開けて15年以降の就航を検討すると語った。
また、キャンペーン後の通常運賃については、「空港までのタクシー代くらいを考えている。他のフルサービス航空会社が東南アジアへ飛ばしている半値を目指したい」と述べた。片道の通常運賃は、エコノミーが1万6000円から、プレミアムが3万5000円からで、燃油サーチャージや空港税、空港施設使用料も含まれる。18日発表のキャンペーン運賃も、サーチャージや諸税などが込みとなっている。
中部とクアラルンプールを結ぶ直行便は、2008年1月にマレーシア航空(MAS)が撤退して以来、約6年ぶりとなる。
運航スケジュール
D7 542 クアラルンプール(08:45)→中部(16:20)運航日:月金
D7 543 中部(17:35)→クアラルンプール(23:45)運航日:月金
D7 546 クアラルンプール(00:45)→中部(08:20)運航日:水土
D7 547 中部(09:35)→クアラルンプール(15:45)運航日:水土
関連リンク
エアアジア
・エアアジアX、1年以内に日本の就航地拡大 名古屋、福岡、札幌が候補
・中部空港、LCCターミナル延期 駐機場はドリームリフター増便対応へ
【お知らせ】
XAXより通常運賃の金額の連絡が入ったため、7段落目に追記しました。(2013年11月18日 18:07 JST)