アメリカン航空(AAL/AA)は、ニューヨーク(JFK)-羽田線の開設を米国運輸省(DOT)に現地時間10月10日付で申請した。デルタ航空(DAL/DL)が返還する発着枠を活用するもので、週7往復(1日1往復)の運航を計画している。
アメリカンの羽田路線は、ダラス・フォートワースとロサンゼルスの2路線。デルタが計画していたポートランド-羽田線の就航を断念し、週7枠(1日1枠。1枠は1往復)の発着枠を返上することから、10月29日開始の冬ダイヤからデルタ以外の米国航空会社が新路線を開設できるようになる。
アメリカンは「ニューヨーク都市圏の数百万人の人々だけでなく、東京へのワンストップ・サービスを受けられるニューヨーク市以外の多くの米国地域にとっても、公共的で競争的に大きな利益をもたらす」と認可を求めた。
羽田の発着枠を巡っては、ユナイテッド航空(UAL/UA)がデルタ返上分の昼間帯週7枠によるヒューストン-羽田線と、ハワイアン航空(HAL/HA)が現在「運航予定がない」(ユナイテッド航空)とする深夜帯週5枠によるグアム-羽田線の2路線をDOTに申請中。このうちヒューストンは成田からの移管で、認可された場合は2路線とも12月1日から運航を始める。
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U.S. Department of Transportation
ユナイテッド航空
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