エールフランス-KLMは現地時間10月3日、経営再建中のスカンジナビア航空(SAS/SK)と資本業務提携を結ぶ方針を発表した。投資会社と組成したコンソーシアムがエグジットファイナンスの落札者に選定されたことによるもので、最大19.9%の非支配的株式を取得する見通し。規制当局の承認が条件となるが、SASとの提携で北欧市場を強化する。
AF-KLMは、投資会社のキャッスルレイク、リンド・インベストの2社とともにコンソーシアムを組成。デンマーク政府と同コンソーシアムは11億7500万米ドル(約1749億円)を出資し、このうち4億7500万米ドルを普通株式、7億米ドルを担保付転換社債の形で取得することなどで合意した。このうち、AF-KLMの出資額は総額1億4450万米ドルで、うち1億950万米ドルは普通株式、3500万米ドルは担保付転換社債となる。AF-KLMは「投資はグループの中期的な見通しに影響を与えることはない」としている。
今回の落札者選定に伴い、SASは航空連合「スターアライアンス」を脱退し、スカイチームに加盟する方針を発表。1997年のスタアラ発足5社では初の脱退となる(こちら)。
脱退など一定の条件が満たされることを前提に、AF-KLM傘下のエールフランス航空(AFR/AF)とKLMオランダ航空(KLM/KL)がSASとの業務提携を結ぶ方向で調整を進めていく。
SASは、2022年7月5日に日本の民事再生法にあたる米連邦破産法11条(Chapter 11)の適用を申請。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響によるもので、運航は継続している。
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