本田技研工業(7267)は、代替航空燃料「SAF(サフ)」の国産化などを目指す有志団体「ACT FOR SKY(アクトフォースカイ)」に加盟したと9月20日に発表した。
ACT FOR SKYは、日揮ホールディングス(1963)とレボインターナショナル(京都市)、全日本空輸(ANA/NH)、日本航空(JAL/JL、9201)が中核となり、2022年3月に設立。国産SAFの商用化や普及、拡大に取り組む有志団体で、米国子会社ホンダ エアクラフト カンパニー(HACI)が小型ビジネスジェット機「HondaJet(ホンダジェット)」を手掛けるホンダは8月に加盟し、今後は参加企業との連携や普及活動を強化していくという。
SAFの国産化を巡る動きでは、日揮HDとコスモ石油、レボの3社が廃食用油を原料とした国産SAFの製造や供給事業を手掛けるSAFFAIRE SKY ENERGY(サファイアスカイエナジー、横浜市)を2022年11月に設立。コスモ石油の堺製油所内に日本初となる国産SAFの大規模生産プラントを建設中で、2024年度下期から2025年度初頭の生産開始を目指す。SAF製造能力は、年間約3万キロリットルを計画している。
国連の専門機関ICAO(国際民間航空機関)は、CO2(二酸化炭素)排出実質ゼロを2050年までに実現する目標を掲げている。世界の航空会社や機体メーカーなどが加盟するIATA(国際航空運送協会)によると、世界の再生可能燃料の生産量は2028年までに少なくとも690億リットル(5500万トン)に達する見通しで、2030年には1000億リットル(8000万トン)も視野に入るという。このうち30%をSAFでまかなうとすると、世界のSAFの生産量は2030年までに300億リットル(2400万トン)となる見込み。
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