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ベトナムの首都ハノイで現地時間9月19日、IATA（国際航空運送協会）の第1回WSOC（世界安全運航会議）が始まった。運航や客室、緊急対応など、あらゆる分野の安全課題を検討する業界初の会合で21日まで3日間開かれ、ホストはベトナム航空（HVN/VN）が務める。
ハノイで開幕したIATAの第1回WSOCで航空各社が署名した「IATAセーフティ・リーダーシップ憲章」＝23年9月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
ハノイで開幕したIATAの第1回WSOCで「安全問題は経験を分かち合うことが重要」と語るウィリー・ウォルシュ事務総長＝23年9月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
開会式には、チャン・ルー・クアン副首相やグエン・ヴァン・タン交通運輸相らベトナム政府要人も出席。IATAのウィリー・ウォルシュ事務総長は「安全性は航空業界にとって最優先事項。アジアの中心に位置し、力強い経済成長を遂げているベトナムは、WSOCにとって理想的な開催地だ」とあいさつした。
ベトナム航空のレ・ホン・ハー社長兼CEO（最高経営責任者）は「安全性はすべての航空会社の中核をなすもので、ベトナムの国営航空会社であるベトナム航空は、責任ある航空会社グループとして、常にビジョン、ミッション、コアバリューに取り組んできた」と語った。
ハノイで開幕したIATAの第1回WSOCで会見するベトナム航空のレ・ホン・ハー社長兼CEO＝23年9月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
初日の19日は、20社以上の航空会社が署名した「IATAセーフティ・リーダーシップ憲章」を発表。経営幹部が自らの組織内で積極的に安全文化を発展させることにつなげる。ベトナム航空をはじめ、全日本空輸（ANA/NH）、日本航空（JAL/JL、9201）、エア・カナダ（ACA/AC）、エミレーツ航空（UAE/EK）、エア・インディア（AIC/AI）、エチオピア航空（ETH/ET）、カンタス航空（QFA/QF）グループ、エバー航空（EVA/BR）、カタール航空（QTR/QR）、ガルーダ・インドネシア航空（GIA/GA）、ブリティッシュ・エアウェイズ（BAW/BA）、ユナイテッド航空（UAL/UA）、キャセイパシフィック航空（CPA/CX）、デルタ航空（DAL/DL）などが署名した。
ハノイで開幕したIATAの第1回WSOC＝23年9月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
今回のWSOCでは、IATAが取り組む安全施策のうち、今月で20周年を迎えるIOSA（IATA業務安全監査）が、航空各社のリスクプロファイルに合わせて監査を実施する「リスクベースモデル」に移行しつつあることなどを踏まえた議論が行われる。
また、安全性向上につながる迅速で徹底的な国家事故調査報告書の必要性について検討するほか、滑走路の安全性、手に負えない乗客への対応、客室乗務員の健康と福祉、パイロット・トレーニングなどのテーマが取り上げられる。
開会式を終えたウォルシュ事務総長は、「人々が安全問題についてオープンに、気軽に話し合い、懸念を共有し、経験を分かち合うことが、航空業界内の高い安全レベルを維持し、安全性を向上させ続けるために非常に重要なことだ」と語った。
IATAの第1回WSOCで開かれたフライトオペレーションのセッション＝23年9月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
IATAの第1回WSOCで開かれたキャビンセーフティーのセッション＝23年9月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
ベトナムをイメージした演出で開幕したIATAの第1回WSOC＝23年9月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
ハノイで開幕したIATAの第1回WSOCに登壇するチャン・ルー・クアン副首相＝23年9月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
ハノイで開幕したIATAの第1回WSOCに登壇するグエン・ヴァン・タン交通運輸相＝23年9月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
ハノイで開幕したIATAの第1回WSOCで「IATAセーフティ・リーダーシップ憲章」について説明するウィリー・ウォルシュ事務総長＝23年9月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
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