ブリティッシュ・エアウェイズ(BAW/BA)のコルム・レイシーCCO(最高商務責任者)は9月11日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で大幅な人手不足に陥り混乱したロンドンのヒースロー国際空港について、航空機の運航に空港で必要となる「グランドハンドリング(地上支援業務)」の人材を十分に確保できたと説明した。
来日したレイシー氏は、コロナ影響からの回復に向けて、2022年は1年間に約1万1000人の従業員を新たに雇用したと説明。「昨年ヒースローを利用されたお客さまにはご迷惑をおかけした。従業員を採用したので、今のヒースローは十分リソースがある」と語った。
一方で、「北ヨーロッパでは管制の問題が生じている。フランクフルト、アムステルダム、シャルル・ド・ゴールの便に影響が出ている」とし、「サプライチェーンの混乱により、スペアパーツの確保も課題になっている」と述べた。
ヒースローを最大の拠点とするBAとしては、人材確保の問題は収束したものの、その他の問題が運航に支障をきたす恐れがあるとの見方を示した。
BAは英国-日本間の定期便就航75周年を迎え、レイシー氏もこれに合わせて来日。1948(昭和23)年3月19日に、BAの前身となる当時のBOAC(英国海外航空)が英国の航空会社では初めて英国-日本間の旅客便運航を開始した。現在、BAのロンドン-羽田線は10月30日まで週11往復、10月31日から2024年3月29日までは週10往復運航し、3月31日開始の夏ダイヤ期間は週14往復(1日2往復)のダブルデイリーの再開を計画している。
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