エアバス, エアライン, 機体, 空港, 解説・コラム — 2023年9月6日 14:53 JST

セブパシフィックの福岡行き、着陸やり直しで北九州へ 乗客マニラに戻る

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 9月4日夜、フィリピンLCCのセブパシフィック航空(CEB/5J)のマニラ発福岡行き5J922便(エアバスA321neo、登録記号RP-C4124)が、福岡空港への着陸が「門限」となる午後10時を過ぎることから、北九州空港へ代替着陸した。国土交通省福岡空港事務所によると、同便には着陸許可を出していたという。乗客125人は入国手続きができなかったため、翌5日未明に北九州を出発しマニラへ戻った。

9月4日のセブパシフィック航空福岡行き5J922便の航跡(Flightradar24から)

 福岡空港事務所によると、同便には着陸許可を出したものの、ゴーアラウンド(着陸復行)を実施。午後7時30分前から福岡上空を旋回し、着陸に備えた。管制官が同便に対し3番目の着陸を伝えたところ、北九州へ向かうと返答があったと説明した。

 同事務所によると、ダイバートを判断した理由は分からないという。燃料の残量などから北九州行きを判断した可能性があり、結果的に「門限」にかかったようだ。セブパシフィック航空からは北九州行きの理由についてコメントを得られていない。

セブパシフィック航空(資料写真)=PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 航空機の位置情報を提供するウェブサイト「フライトレーダー24(Flightradar24)」や「FlightAware(フライトアウェア)」などによると、福岡行き5J922便は定刻から35分遅れの現地時間4日午後3時25分にマニラを出発。同便の福岡着は定刻午後7時35分だったが、北九州空港へダイバート(目的地変更)した。北九州に着陸したのは同日午後8時36分で、予定より1時間20分遅れの同55分に到着した。

 同便は北九州着後、福岡行きを断念。マニラからの乗客乗員125人を乗せた同機は北九州で給油後、5日午前0時16分に同空港を出発し、午前2時19分にマニラへ戻った。

 福岡空港の運用時間は住宅地が隣接する周辺環境を考慮し、原則として離着陸は午前7時から午後10時まで。今年2月19日に日本航空(JAL/JL、9201)の羽田発福岡行きJL331便(A350-900、JA07XJ)が福岡空港の門限に間に合わないため、羽田空港へ引き返したことから、24時間運用の北九州空港へ代替着陸ができるよう、調整が進められていた。その後、6月11日夜にJL331便(A350-900、JA06XJ)が北九州へ代替着陸した。

運航スケジュール(定刻)
5J922 マニラ(14:50)→福岡(19:35)
5J923 福岡(20:20)→マニラ(23:25)

9/4の運航実績
5J922 マニラ(15:25)→北九州(20:55)
5J923 北九州(翌日00:16)→マニラ(02:19)

関連リンク
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JAL福岡行きJL331便、北九州空港に代替着陸 「門限」で(23年6月12日)