エアバスは現地時間8月30日、独ハンブルクにA321XLR向けの装備工場を新設したことを発表した。製造システムの近代化とデジタル化を促進することにより、生産拡大を実現する。エアバスは2026年までにA320ファミリーを月産75機に増産する計画を進めている。
H259と名付けられた新しい装備工場は広さが9600平方メートルで、A321XLRの後部胴体の全部品装備を担当。ロジスティクスの自動化や、システムの完全デジタル化、各胴体セクションの現状の出力が常時可能なテストステーションなど、運用と製造に関する最先端技術を導入したという。
8カ所のステーションで構成される自動化された「パルス・ライン」で、約24メートルの長さの後部胴体に電気や機械システムを装備するほか、窓や床パネル、アンテナなどをの取り付ける。後部胴体の部品装備が完了すると、その場でテストを実施し、完了後はハンブルクの最終組立ラインに移される。
この工場のステーションは、効率的な生産フローと人間工学的に最適で最新の作業環境を作り出すため、従業員との話し合いに基づいて計画が進められた。また、工場内のデザインも、生産現場の従業員とサポート業務を担うチームが協力して最適な環境の実現に重点を置いて設計したという。
持続可能性に基づいた設計や建設がなされ、屋上には3000平方メートルの太陽光発電システムを設置。工場に電力を供給するほか、余剰電力は敷地内の電力に活用される。南側のオフィス棟は、天井や壁の断熱により優れた断熱性を実現し、暖房や換気、照明を全自動化した。
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