日本航空(JAL/JL、9201)は、9月で退役予定だったボーイング777-200ER型機を11月上旬まで運航する。台風7号の影響で8月15日に伊丹発着の定期便が終日運休となり、東海道新幹線も運休した際、臨時便を777-200ERなどで運航したことから、台風シーズンの輸送力に余裕を持たせる狙いもあるようだ。
24日時点で計画している投入路線は、羽田-札幌(新千歳)線と那覇線の2路線。本紙が25日に調べたところ、冬ダイヤ初日の10月29日から11月6日まで、羽田午前8時15分発の札幌行きJL505便、札幌午前10時45分発の羽田行きJL506便、羽田午後2時15分発の那覇行きJL917便、那覇午後6時発羽田行きJL916便の運航を予定している。
これらの投入便は今後変更になる可能性がある。また、最終便は正式決定していないもようだ。
JALは777-200ERを今年度上期で退役させる計画だった。国際線から国内線に転用した機材で、フルフラットシートを備えるビジネスクラスは、そのまま「クラスJ」席として販売している。現在投入している羽田-中部線は、9月30日の羽田午後7時10分発の中部行きJL209便が同路線のラストになる見通し。翌10月1日の中部午前7時50分発の羽田行きJL200便は、長距離国際線機材の777-300ERとなる見込み。
全11機あったJALの777-200ERのうち、現在運航しているのは3号機(登録記号JA703J、W64仕様、2クラス312席)のみで、ほかの10機は退役済み。初号機(JA701J)が今年5月16日に売却先の米国へ向かった際は、フェリーフライトを活用した本邦初のチャーター便として運航され、世界各地から退役機が集まることから“飛行機の墓場”とも呼ばれる米カリフォルニア州ビクタービルのサザンカリフォルニア・ロジスティックス空港を2回ローパス後にロサンゼルスへ到着した。
台風7号の影響で、JALは8月15日の伊丹発着の定期便を終日運休。東海道新幹線やJRの高速バスも東京-大阪間を運休したことから、15日は羽田-伊丹線の臨時便をエアバスA350-900型機(X12仕様、3クラス391席)で1往復2便運航し、翌16日は777-200ERを伊丹-那覇線と羽田-伊丹線の臨時便に投入した。
運航スケジュール(10/29-11/6)
JL505 羽田(08:15)→札幌(09:50)
JL506 札幌(10:45)→羽田(12:25)
JL917 羽田(14:15)→那覇(17:00)
JL916 那覇(18:00)→羽田(20:15)
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