全日本空輸(ANA)とスターフライヤー(SFJ、9206)は11月8日、SFJが運航する羽田-福岡線で2014年2月1日からコードシェアを開始すると発表した。1日あたり10往復20便を運航する同路線での実施で、羽田発着の全路線がANAとのコードシェア対象となる。
ANAとSFJは05年に業務提携を開始。SFJの運航路線では07年から羽田-北九州線、08年から羽田-関西線でコードシェアを開始済み。
羽田のターミナルはSFJ運航便のため、ANA便名での予約でも第1ターミナルの出発・到着となる。航空券の販売開始は12月1日を予定している。
SFJが10月31日に発表した利用実績によると、9月の羽田-福岡線の旅客数は前年同月比88.0%増の6万597人、提供座席数は約2倍の8万6814席、ロードファクター(座席利用率、L/F)は4.8ポイント減の69.8%だった。
SFJは、11月1日に2014年3月期通期の業績予想を下方修正済み。純損失17億4000万円(前期は2億8700万円の純利益)、売上高337億円(前期比33.9%増)、営業損失20億4000万円(前期は3100万円の営業利益)、経常損失18億円(同4700万円の経常利益)を見込んでおり、今回発表のコードシェア実施は織り込み済み。
同社では1日に下方修正とともに、13年下期から14年度までの経営合理化計画を策定。路線計画の再構築や聖域なきコスト構造改革、営業体制の強化、附帯事業の業務拡大の4点を骨子としており、同計画の遂行で業績回復は可能としている。SFJによると、今回のコードシェア実施は以前より協議しており、構造改革とは別のものだという。
ANAの親会社であるANAホールディングス(9202)は昨年12月にSFJの筆頭株主となったが、今回の発表に関連する持ち株比率の変更はないとしている。ANAHDの持ち株比率は発行済み株式の17.96%。
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