三菱重工業(7011)グループの三菱重工航空エンジン(MHIAEL)は7月24日、エアバスA320neo向けのプラット&ホイットニー(PW)製エンジン「PW1100G-JM」の整備が完了したと発表した。MHIAELが整備を手掛ける同型エンジンでは最初の完工となった。
PW1100G-JMの整備は、一般財団法人日本航空機エンジン協会(JAEC)を通じて開発・製造に参画する航空機エンジンの国際共同事業。初整備完工記念式典は、MHIAELの小牧北工場で6日に開かれた。
PW1100G-JMは、エアバスA320neoファミリーに搭載するエンジンで、PWとJAEC、独MTUアエロエンジンズが設立した合弁会社IAE(インターナショナル・エアロ・エンジンズ)が主体となり、2011年から開発を開始。JAECが全体の23%を担当し、MHIAELは燃焼器部位の部品製造と、燃焼器モジュールの組み立てを担っている。このほか、IHI(7013)と川崎重工業(7012)も参画している。
MHIAELは、今年3月に航空エンジン整備工場を増築。航空需要が回復傾向にあることから、航空会社からのエンジン整備のニーズが高まっており、旺盛なMRO(整備・修理・分解点検)需要に対応する。
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