エアライン, 空港, 解説・コラム — 2023年7月19日 11:59 JST

ANA井上社長「国内線との乗継便利」羽田2タミ国際線施設から再開初便、ラウンジも再オープン

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 7月19日午前、約3年3カ月ぶりに運用を再開した羽田空港第2ターミナルの国際線施設から、再開初便となった全日本空輸(ANA/NH)の羽田発香港行きNH859便(ボーイング787-8型機、登録記号JA832A、2クラス240席)が乗客169人(幼児ゼロ)を乗せ、午前8時53分に出発した。当面は同便を含む国際線5便が第2ターミナル出発となり、その他の便は第3ターミナル(旧称国際線ターミナル)から出発する。

羽田空港で出発を待つ第2ターミナル国際線施設再開初便の香港行きNH859便の前で横断幕を掲げるANAの井上慎一社長と社員ら=23年7月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

—記事の概要—
井上社長「国内線との乗継便利」
5便からスタート

井上社長「国内線との乗継便利」

 ANAの井上慎一社長は「やっとこの日が来た。国内線との乗り継ぎが便利で、お客様にきっと喜んでいただける施設だ」と述べた。「リアルな出会いはすばらしい。(旅行に出掛けた人は)やっぱりいいよね、となると思う」と、人々が旅行に出掛けはじめれば、良さを再認識するとの見方を示した。

約3年3カ月ぶりに運用を再開した羽田空港第2ターミナル国際線施設のカウンター=23年7月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田第2ターミナルの国際線施設で取材に応じるANAの井上慎一社長=23年7月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 ANAによると、同社の国際線は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響前となる2019年の7割弱まで回復。このうち羽田発着便は7月時点でコロナ前と同水準に回復したという。

 国際線施設は2020年3月29日に開業したものの、新型コロナの影響で4月10日までのわずか13日間の営業で一時閉鎖。ANAのマイレージサービスの最上級会員向け「ANAスイートラウンジ(ANA SUITE LOUNGE)」と、一般会員向け「ANAラウンジ(ANA LOUNGE)」も同時に閉鎖となり、約3年3カ月ぶりに再開した。

 ラウンジ再開初日となった19日は、エントランスに再開を祝うマカロンツリーが飾られ、来館者に再開記念の米粉クッキーを社員が手渡していた。

約3年3カ月ぶりに運用を再開した羽田空港第2ターミナル国際線施設のANAスイートラウンジとANAラウンジのエントランス=23年7月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港第2ターミナルの国際線ANAスイートラウンジとANAラウンジのエントランスに飾られた運用再開を祝うマカロンツリー=23年7月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港第2ターミナルの国際線ANAスイートラウンジとANAラウンジの来館者にプレゼントされた再開記念の米粉クッキー=23年7月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

5便からスタート

 第2ターミナルの国際線施設は、南側に増築。3階の出発ロビーは、滑走路を離着陸する航空機を一望でき、カウンターには自動手荷物預け機を設置した。保安検査場には複数の乗客が検査レーンを同時に利用できる「スマートレーン」を導入し、待ち時間の短縮や検査の高度化、効率化を図った。

羽田空港で出発を待つ第2ターミナル国際線施設再開初便の香港行きNH859便=23年7月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 19日から第2ターミナル出発になった国際線は、羽田発香港行きNH859便のほか、午前9時50分発の台北(松山)行きNH851便、午前9時55分発のロンドン行きNH211便、午前10時5分発の上海(虹橋)行きNH969便、午後1時20分発の台北(松山)行きNH853便の計5便。対象期間は夏ダイヤ最終日の10月28日までで、第2の国際線施設を利用するのはANAのみ。

 その他の便は従来通り第3から出発し、到着便は当日ターミナルが決まる。ANAの国内線は第2に発着することから、国際線と国内線の乗り継ぎ利便性が高まる。一方、ANAとコードシェア(共同運航)する他社運航便は、今後も第3発着のままとなる。

 また、到着便は羽田到着の2時間前にターミナルが確定する。

 ANAによると、10月29日開始の冬ダイヤ期間は、第2出発の便を拡大していきたいという。

*写真は24枚。

約3年3カ月ぶりに運用を再開した羽田空港第2ターミナル国際線施設=23年7月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

約3年3カ月ぶりに運用を再開した羽田空港第2ターミナル国際線施設の手荷物預け機=23年7月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

約3年3カ月ぶりに運用を再開した羽田空港第2ターミナル国際線施設のカウンター=23年7月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

約3年3カ月ぶりに運用を再開した羽田空港第2ターミナル国際線施設の案内=23年7月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

約3年3カ月ぶりに運用を再開した羽田空港第2ターミナル国際線施設の73番搭乗口=23年7月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

約3年3カ月ぶりに運用を再開した羽田空港第2ターミナル国際線施設=23年7月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

約3年3カ月ぶりに運用を再開した羽田空港第2ターミナル国際線施設=23年7月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

約3年3カ月ぶりに運用を再開した羽田空港第2ターミナル国際線施設=23年7月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

約3年3カ月ぶりに運用を再開した羽田空港第2ターミナル国際線施設=23年7月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

約3年3カ月ぶりに運用を再開した羽田空港第2ターミナル国際線施設=23年7月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

73番搭乗口に並ぶ羽田第2ターミナル国際線施設再開初便の香港行きNH859便の乗客=23年7月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港で出発を待つ第2ターミナル国際線施設再開初便の香港行きNH859便の前で横断幕を掲げるANAの井上慎一社長と社員ら=23年7月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港を出発する第2ターミナル国際線施設再開初便の香港行きNH859便を見送るANAの井上慎一社長と社員ら=23年7月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港を出発する第2ターミナル国際線施設再開初便の香港行きNH859便を見送るANAの井上慎一社長と社員ら=23年7月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港を出発する第2ターミナル国際線施設再開初便の香港行きNH859便=23年7月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港を出発した第2ターミナル国際線施設再開初便の香港行きNH859便を横断幕を掲げて見送るANAの井上慎一社長と社員ら=23年7月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田第2ターミナル国際線施設再開初便の香港行きNH859便を見送った後に社員と記念撮影するANAの井上慎一社長(中央)=23年7月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港を離陸する第2ターミナル国際線施設再開初便の香港行きNH859便=23年7月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

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