全日本空輸(ANA/NH)は、IATA(国際航空運送協会)が策定した生鮮食品輸送の国際品質認証「CEIVフレッシュ認証」を日本の航空会社では初めて取得した。生鮮品輸送に関わる人員や訓練体制、品質管理、ハンドリングマニュアルなどの品質管理体制が、IATAの基準を満たしていることが認証された。
CEIVフレッシュ認証は、食品衛生管理の国際基準「HACCP」の食品安全管理リストや、IATAのペリシャブル・カーゴ規則(PCR)、ISO(国際標準化機構)の食品安全マネジメントシステムに関する国際規格「22000:2018」などを基に、生鮮食品の適正な取り扱いと輸送中の温度管理を保証するもの。ANAは7月3日に認証を取得した。
農林水産省は、農林水産物・食品の輸出額を2025年に2兆円、2030年には5兆円に拡大する目標を掲げている。ANAによると、鮮度保持のための高品質な管理体制が、今後の事業者選定の重要な基準になることが予想されるという。
ANAは、羽田空港での生鮮品輸送に関わる人員や訓練体制、品質管理、ハンドリングマニュアルなどの品質管理体制がIATAに認められ、認証を取得。食品輸送の品質を向上させるためのリードタイム短縮や厳格な温度管理により輸送品質を底上げし、フードロス(食品廃棄)の削減にもつなげる。
2017年には、日本の航空会社では初めてIATAが策定した医薬品輸送の国際品質認証「CEIVファーマ認証」も取得している。
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