国土交通省は6月8日、JR東日本(東日本旅客鉄道、9020)のグループ会社である東京モノレールから出されていた旅客運賃の上限変更認可申請について、国土交通大臣の諮問機関である運輸審議会が「認可することは適当である」と答申することになったと発表した。今回の答申により、2024年3月に運賃が改定される見通しで、平均改定率は11.5%。東京モノレールの運賃値上げは、消費税率の変更によるものを除くと1999年以来25年ぶりで、浜松町-羽田空港間は片道520円(IC:519円)になる。
初乗り運賃は、交通系ICカードによる1円単位が157円から177円、切符を購入する10円単位が160円から180円に、それぞれ20円値上げとなる。その他の区間は、1円単位の運賃が27円から45円の間で、10円単位は20円から40円の間で値上げになる。
通勤定期券は、浜松町-羽田空港(第1・第2・第3・新整備場)間が現在の1カ月1万1280円から1万4600円に値上げ。通学定期券は据え置く。
東京モノレールでは値上げの理由について、2018年度は年間約4991万人の利用があったが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響などで2021年度は、2018年度の約5割にあたる2528万人まで減少。2022年度も、テレワークの普及などでコロナ前の水準に戻らず、2018年度との比較で7割弱の利用にとどまっているという。今後は新車両への更新や、浜松町駅の改良、バリアフリー設備の拡充などに投資していく。