シロイルカの愛称を持つエアバスの大型輸送機A300-600ST「ベルーガST(Beluga ST)」(登録記号F-GSTB)が“日帰り”で飛来した神戸空港で5月10日、同機をデザインしたオリジナル缶バッジがもらえる1回100円の「ガチャガチャ」を使った募金が全日本空輸(ANA/NH)のチェックインカウンターに登場した。この日限り、かつ200個限定で、収益金は日本赤十字社などに寄付する。
チャリティー缶バッジのガチャガチャを設置しているのは、ANA大阪空港の神戸事業所。神戸空港でANA便の運航を支える地上旅客係員やグランドハンドリングの係員らが所属するANAのグループ会社だ。
普段ガチャガチャで扱っているのは、神戸タワーなど神戸や空港にちなんだデザインを社員が考えた缶バッジとマグネット。1回100円で、旅の思い出として月平均約700個ほど売れており、材料代を除いた収益金を日本赤十字社と小児がん患者支援施設「チャイルド・ケモ・ハウス」へ寄付している。
神戸事業所では、地元のボランティア活動に2013年から毎年参加してきたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大後は断念。これまでとは異なる社会貢献活動(CSR)を模索する中、ANAの谷計昌(たに・かずまさ)神戸空港所長の提案で、ガチャガチャを募金箱として空港のカウンターに設置し、缶バッジの収益金を寄付する形で2021年3月から始めた。
10日に飛来したベルーガのハンドリング業務を同社が受託したこともあり、前回2021年12月25日に飛来した際の写真を使った缶バッジ・マグネットを社員が12種類デザインして手作りした。ANAによると、エアバスに了解を得て製作したものだという。
谷所長は前任地の鳥取空港所長時代にも缶バッジを製作して販売した経験があり、収益金を寄付する形であればボランティア活動に参加できなくても社会貢献につながるとし、ガチャガチャは非接触の観点で選んだという。
約1年4カ月ぶりに神戸へ飛来したベルーガSTをひと目見ようと、10日は展望デッキに早朝から多くの人が集まった。ガチャガチャで募金した人の中には、12種類すべてをゲットした人もいた。ベルーガSTの缶バッジは10日限定だが、11日からは神戸や空港などにちなんだ缶バッジを販売する。
関連リンク
ANA大阪空港
全日本空輸
BelugaST (Airbus)
Airbus
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