国土交通省航空局(JCAB)は、運用するドローン情報基盤システム「DIPS2.0」で、他者の申請情報が閲覧可能な状態になるケースがあったとして、システムを改修した。
DIPS2.0の「操縦者技能証明機能」の利用者から、特定の操作を行うと他者の申請情報が閲覧可能な状態になる恐れがあるとの報告が5月2日にあり、JCABが調べたところ、申請者の氏名や住所などが閲覧可能になることが判明し、システムを直ちに停止して改修を実施した。
JCABによると、今回のトラブルはシステムの設計上の不具合によるもので、2日に確認後に改修し、3日午前11時すぎに運用を再開した。
この不具合で最大3件分の無人航空機操縦者技能証明に関する申請情報が他者に閲覧された可能性があるとし、3日時点では個人情報の閲覧による情報の悪用などの報告はないという。
DIPS2.0は4月12日にも不具合が発生している。JCABでは「同一ではないものの派生するものであり、同種の不具合事象が発生し得るケースの精査が十分でなかったことに起因する」と説明。同じようなトラブルが再発したことを重く受け止めるとともに、個人情報などの厳正・適正な管理について、「改めてシステム受注者への指導などをより一層徹底する」とし、発生理由を根本から精査した上で、「今後このような事態が決して生じないよう、万全を期す」と陳謝した。
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ドローン情報基盤システム2.0
国土交通省
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