三菱重工業(7011)が開発を中止したジェット旅客機「三菱スペースジェット(旧MRJ)」の飛行試験機4機の日本国籍機としての登録が抹消された。米国で試験を行っていた4機の飛行試験機のうち、3号機(登録記号JA23MJ)は2022年3月に抹消済みで、これまでに飛行した5機は国土交通省航空局(JCAB)の登録から全機が抹消された。
今回抹消されたのは、2015年11月11日に初飛行した飛行試験初号機(JA21MJ、製造番号10001)、2号機(JA22MJ、10002)、4号機(JA24MJ、10004)、設計変更を反映した通算10号機(JA26MJ、10010)の計4機。10号機以外は米国での飛行試験に使用していた。
JCABの航空機登録3月分によると、4機は2月27日付で「航空の用に供さないため」として届け出され、3月6日に抹消登録された。最初に抹消された3号機と、今回の初号機は米国で解体済み(2号機と4号機も解体済みの確認が取れました。記事はこちら)。
また、米ワシントン州にあった米国の飛行試験拠点「モーゼスレイク・フライトテスト・センター(MFC)」は2022年3月末で閉鎖された。試験機はこのほかに一度も飛行せず地上試験に使用していた5号機(JA25MJ)などが製造された。
三菱重工は今年2月7日にスペースジェットの開発中止を正式発表。ローンチカスタマーである全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)は、4月24日に開発を担った三菱航空機との契約解除を発表した。翌25日には三菱航空機の社名を「MSJ資産管理株式会社」へ変更し、ウェブサイトを同日付で閉鎖している。2月7日時点の総受注は267機で、このうち確定受注は153機、オプションと購入権は114機だった。
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三菱重工業
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