全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)は4月21日、2023年3月期の通期連結業績予想を上方修正した。日本の水際対策緩和でビジネス需要や訪日需要の回復が進み、国際線旅客収入が堅調に推移したことから純利益は890億円となる見通しで、前回2月2日の発表から290億円上方修正した。
国際線は旅客収入が堅調な一方、貨物収入が伸び悩んだことから、売上高は据え置きで1兆7100億円。費用面では燃油市況が計画を下回り、為替も円高に推移したことに加え、コスト管理により費用削減が進んだことから、営業利益は1200億円(前回から250億円の上方修正)、経常利益は1100億円(同250億円の上方修正)を見込む。
ANAHDの3月期決算は、27日に発表を予定している。
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