福岡空港を運営する福岡国際空会社(FIAC)は4月20日、混雑が常態化している国内線の保安検査場で、搭乗券の確認を検査場前で実施する「番台方式」を始めた。南北2カ所のうち、20日から南保安検査場で開始し、25日からは北保安検査場でも実施する。
—記事の概要—
・搭乗券確認と検査分離
・25年には第2滑走路も
搭乗券確認と検査分離
FIACによると、福岡空港では保安検査員の人手不足などで、早朝や週末の夕方を中心に保安検査場には30分程度の行列ができているという。これまでは、搭乗券の確認を手荷物検査のレーンごとに行っていたが、番台方式では保安検査場に入る前に搭乗券を確認する場所を設け、乗客に提示してもらった後、空いているレーンに進んで検査を受けてもらう。
国際線の保安検査場は、2021年1月から番台方式で運用。搭乗券の確認と手荷物検査を分離することで、1レーンで検査できる人数を従来の1時間あたり150人程度から、1-2割増の170人程度に増やせると見込んでいる。
福岡空港では、複数の乗客が検査レーンを同時利用できる「スマートレーン」を導入する計画。羽田空港などでも導入済みのもので、番台方式はスマートレーン導入時に必要な運用方式であることから、事前に始めることでスマートレーン化をスムーズに進める狙いもある。
25年には第2滑走路も
空港の人手不足は全国的な問題で、各空港では合同説明会の開催など、人材確保を急いでいる。国土交通省航空局(JCAB)も、採用を支援するパッケージを用意した。FIACでは今年に入り1月28日、3月18日に説明会を開いており、2月28日には港内事業者の様々な職種の求人情報を横断的に掲載した「福岡空港採用専門サイト」を開設している。
2025年3月末には建設中の第2滑走路が供用開始となり、国際線旅客ターミナルの増築部分開業も開業予定。同ターミナルの改修部分は同年11月の完成を計画している。
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