FAA(米国連邦航空局)は、ボーイングが787型機の納入を現地時間3月13日の週に再開することを承認した。FAAは787の納入を一時停止するよう2月23日に命じていた。
ロイター通信などの報道によると、今回問題となったサプライヤーによる前方圧力隔壁のデータ分析ミスについて、FAAはボーイングがこれらの懸念に対処したとの声明を10日に発表した。
ボーイングは納入を停止した際の声明で、運航中の機体については「ただちに飛行の安全に関する懸念はない」とコメントしている。
日本航空(JAL/JL、9201)が傘下の中長距離LCCのZIPAIR(ジップエア、TZP/ZG)向けに発注している787-8(登録記号JA850J)も、この影響を受けているとみられる。同機はZIPAIR初の新造機で、今年度内(3月末まで)の受領を計画している。
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