三菱重工業(7011)が開発を中止した「三菱スペースジェット(旧MRJ)」の飛行試験機のうち、2015年に初飛行した初号機(登録記号JA21MJ)が、米ワシントン州モーゼスレイクで現地時間3月8日(日本時間9日)に解体された。スペースジェットの飛行試験機の解体は、2022年の3号機(JA23MJ)に続き2機目となった。
シアトル在住の航空ジャーナリスト、アイザック・アレクサンダー氏のTwitterによると、初号機は保管されていたモーゼスレイクのグラントカウンティ空港で解体された。同機は2014年10月18日にロールアウト(完成披露)し、2015年11月11日に初飛行に成功。国産旅客機の初飛行は、半民半官の航空機メーカー、日本航空機製造によるターボプロップ機YS-11型機の試作1号機(JA8611)以来、53年ぶりだった。
グラントカウンティ空港には、スペースジェットの米国の飛行試験拠点「モーゼスレイク・フライトテスト・センター(MFC)」があったが2022年3月末で閉鎖され、日本から持ち込んだ全4機の飛行試験機のうち、最初に解体された3号機の日本国籍機としての登録は同月で抹消された。
三菱重工によると、残り2機の2号機(JA22MJ)と4号機(JA24MJ)は現在モーゼスレイクで保管中だが、今のところ現地で廃棄予定だという。
UPDATE: Today at Grant County International Airport in Moses Lake, the first Mitsubishi Aircraft Regional Jet / SpaceJet JA21MJ is being scrapped. Wade Sackett photographed the aircraft this morning being torn apart. https://t.co/NsvHBWduxP pic.twitter.com/uN6H8LZfiC
— Isaac ✈ 🇺🇦 Alexander (@jetcitystar) March 8, 2023
同空港に隣接する最終組立工場内にオープンした展示施設「MRJミュージアム」の今後については、まだ決定したものはないという。
三菱重工は、スペースジェットの開発中止を2月7日に正式発表した。
関連リンク
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三菱航空機
Isaac Alexander(Twitter)
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