エアライン — 2023年2月28日 14:20 JST

豪ヴァージン、羽田-ケアンズ航空券発売 737MAXで6/28就航

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 ヴァージン・オーストラリア(VOZ/VA)は2月28日、ケアンズ-羽田線の航空券の販売を日本国内で開始した。同路線は現地時間6月28日に就航予定で、1日1往復運航する。同社の日本就航は初めてで、同日から全日本空輸(ANA/NH)とのコードシェア(共同運航)を開始。豪ヴァージン便にANAの便名「NH」を付与し、ANAでも販売する。

豪ヴァージン初の日本路線となる羽田-ケアンズ線をアピールするローラック氏(右から2人目)ら=23年2月28日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 運航スケジュールは、羽田行きVA77便がケアンズを午後1時15分に出発し、午後8時着。ケアンズ行きVA78便は午後9時45分に羽田を出発し、翌日午前6時15分に到着する。

 豪ヴァージンのマイル制度「ベロシティ・フリークエント・フライヤー」のCEO(最高経営責任者)で日本就航担当のニック・ローラック氏は、2月28日に東京・麻布十番のオーストラリア大使館で会見し、初開設となるケアンズ-羽田線について「初めての直行便。豪州への新しい道がひらけ、選択肢が広がる」とアピールした。

 機材は新たに導入するボーイング737-8(737 MAX 8)を投入する。座席数は2クラス176席で、2-2配列のビジネスクラスは8席、3-3配列のエコノミークラスは168席。エコノミーのうち前方や非常口付近の30席は、足もとの広い「エコノミーX」となる。現行機の737-800と同じ座席数・レイアウトを設定する。

 機内では専用のネットワークを用意し、動画などを視聴できるようにする。スマートフォンなど手持ちの端末でWi-Fiに接続して利用する。インターネットには接続せず、機内のみで完結する「イントラネット」となる。

 航空券は旅行代理店のみで取扱う。往復のキャンペーン運賃も設定し、8月2日から12月3日までの搭乗期間が対象で、羽田-ケアンズ間を8万800円、ケアンズ以遠のブリスベンとメルボルン、シドニーを10万800円で提供する。いずれも燃油サーチャージが含まれる。同社のウェブサイトでは日本語への対応後に販売を開始する。

 豪ヴァージンは当初、2020年夏ダイヤでの羽田空港の昼間時間帯増枠で割り当てられた1枠分を活用し、ブリスベン-羽田線を同年3月に開設する予定だった。同年4月には事実上の経営破たん状態となったものの、同年11月には経営再建が終了。航続距離が6570キロの737 MAX 8を新たに導入することで、長距離国際線へ再参入する。

運航スケジュール(23年6月28日から)
VA77 ケアンズ(13:15)→羽田(20:00)
VA78 羽田(21:45)→ケアンズ(翌日06:15)

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【お知らせ】
当初5段落目に機材受領について記載していましたが、豪ヴァージンからの申し出により削除しました。(23年2月28日 18:01JST)